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2026年7月

2026年7月29日 (水)

第221回特別国会を終えて

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はじめに

 第221回特別国会が閉会しました。今年2月に行われた衆議院総選挙の結果を受けて開会した国会であり、終盤まで波乱はあったものの令和8年度予算案を皮切りにさまざまな法案等の審議を行い成立させました。橋本がくは浪人として2026年の新春を迎えつつ、総選挙において六期目の当選をお許しいただき、約1年半ぶりに臨んだ国会となりました。感謝と共に、活動報告としてこの半年の振り返りを記しておきます。

第51回衆議院総選挙について

 今年の元旦時点では「今年の夏か秋くらいに選挙かなあ」と思い、まずは今年一年浪人生活をがんばろうと決意を新たにしていました。その一週間後くらいに「高市総理、衆議院解散を検討」の一報をネットの報道で知り、多くの方々同様にびっくりしました。とはいえ落選中の身としては千載一遇のチャンスですから、これを逃す手はありません。報道翌日には事務所スタッフを集めて準備を進めるよう指示をしました。結果として、104,826票をいただき当選を果たすことができました。改めて、多くの方々にご期待をいただき、当選の栄をお与えいただきましたことに、厚く御礼を申し上げます。

 振り返ってみると、昨年にポスターを一新し、YouTube「橋本がくチャンネル」を開始し、その他あれやこれやの準備が、幸運なことにギリギリ間に合ったようなタイミングの解散でした。中谷庄吾・橋本がく後援会長をはじめとする後援会長のみなさまやご支援いただける団体・企業・個人の方々も、選挙区内外から多く駆けつけていただきました。小泉進次郎防衛相、小野田紀美経済安保相、そして高市早苗首相にもご来援いただきました。特に、高市首相来援の際は、直前のお知らせしかできなかったにも関わらず、倉敷みらい公園に8,000人もの方々にお集まりをいただいた圧巻の光景は強く目に焼き付いており、二度と忘れることはないでしょう。ちなみにこれまで8回選挙を戦って、現職総理にお越しいただいたのは初めてのことでした。身内になりますが母・久美子、妻・はなこ、こどもたちもそれぞれに力を入れて手伝ってくれましたし、叔父の大二郎や義父の自見庄三郎先生および自見はなこ事務所のみなさま、そしてきょうだいたちもそれぞれに力を出してくれました。これまでの選挙の中では、間違いなく最も多くの方々にお力をいただいた選挙だったと思います。

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高市早苗総理にご来援をいただきました
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寒い中にも関わらず、多くの方にお集まりいただき感謝しかありません

 結果として、最初の立候補から20年、8回目の選挙にして、初めて10万票を超える得票をいただき、20時当確となり、相手候補の比例復活を許さないという結果をいただき、あわせて前回落選の雪辱を果たすことができました。重ねて感謝を申し上げます。

 ただ選挙後、「これでもう今後は安泰じゃな」などという声をいただくこともあるのですが、私はそのようには思ってはいません。今回は高市総理の旋風もありましたし、相手となる中道改革連合が予想外に支持を伸ばせなかったこと、日本共産党に加え国民民主党も初めて候補者を岡山四区に立てたため野党票が分散したことなど、環境的な要因も結果に影響したことと考えており、次の選挙もこのような恵まれた空気の中での選挙になるとは限りません。むしろ大勝した後に惨敗というのは、2005年の郵政解散後の2009年の政権交代で見られた歴史でもあります。勝って兜の緒を締めなければなりません。

 選挙後改めて原点に立ち返り、翌朝の倉商東交差点における街頭活動から活動をはじめました。引き続き倉敷・早島で顔の見える代議士を目指して、会期中も地元に戻り活動する生活を続けています。

国会にて

 今国会では、衆議院では予算委員会、厚生労働委員会の委員、および地域活性化・こども政策・デジタル社会形成に関する特別委員会の理事としてスタートしました。1年半ぶりに議席を預かることができて初登院は感無量でしたが、ただちに令和8年度本予算の審議が始まります。予算委員会では、集中審議で高市早苗総理に対する質疑の機会をいただき、「攻めの予防医療」や地域未来戦略におけるコンビナートの活用などについて質しました。

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衆議院予算委員会にて質疑を行いました

 また、衆議院厚生労働委員会においても健康保険法改正案の審議にあたり高市総理に質疑の機会をいただき、米トランプ政権のMFN政策について、政権の対応を質し、注意喚起しました(この質疑の意図については後に触れます)。その他に厚生労働委員会では医療・福祉・労災保険などに関する法案について審議を行いました。

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衆議院厚生労働委員会でも質疑を行いました

 衆議院地域活性化・こども政策・デジタル社会形成に関する特別委員会では、丹羽秀樹委員長、上川陽子与党筆頭理事のもと、自民党の次席理事を務めていました。ただ、中国訪問(後述)に際して他の方に代わっていただき、後半は委員として出席しました。この委員会では地方分権一括法、個人情報保護法等改正案、そして議員立法の医療的ケア児法改正案、副首都法案を扱いました。個人情報保護法案に賛成した理由については「個人情報保護法改正案、特に統計作成等の特例に賛成の理由について」に記しましたので、あわせてご覧ください。

 なお副首都法案は提出が遅れて国会最終盤の争点になりました。かつて三菱総研に勤めていた頃に首都機能移転の案件に関わり、議員としても道州制の議論に参加していた身としては、四半世紀以上にわたり動かなかった統治機構改革がついに動き出すことについては、積極的な意義があるものと思っています。

自民党創薬力PT座長として

 自民党では、「こども・若者」輝く社会推進本部およびデジタル社会推進本部の副本部長、社会保障制度調査会や地方制度調査会の副会長などを務めたほか、創薬力の強化育成に関するプロジェクトチームの座長、死因究明推進に関するプロジェクトチームの座長などを務めました。

 特に、創薬力に関しては、高市政権が掲げる日本成長戦略17分野のひとつに「創薬・先端医療」分野が挙げられたため、政府の検討と並行する形でPTを開催し、4月20日に決議「創薬力の成長戦略に関する決議」をまとめて政府に渡しました。もともと毎年薬価改定などを背景として日本の製薬企業のシェア低下やドラッグロス・ラグの問題、後発医薬品等の供給不安などが問題とされていたところ、トランプ政権がアメリカと日本をはじめとする他国の薬価差を問題視してMFN(最恵国待遇)価格政策を打ち出したためさらに日本におけるドラッグロスが拡大する懸念が強くなりました。そこで創薬力PTの提言でも強く申し入れ、さらに衆議院厚生労働委員会でも高市早苗総理に直接懸念を伝えたのは先述の通りです。

 そうした活動の結果、7月21日に閣議決定された骨太の方針2026では米国MFN政策への対応が記載され、かつ日本成長戦略でも他先進国に比肩する革新的医薬品市場の成長を目指すことが掲げられました。かねて、医薬品開発を自動車などと並ぶ日本の基幹産業とすることを目指して創薬PTを続けていたことが、ようやく国家戦略として結実したものと思っています。ただ、計画はあくまでも計画ですので、実行に移されなければなりません。年末の予算編成でどのように対応されるか、引き続き注視します。

 この関係では、第2回NIKKEI創薬エコシステムサミットに、特別講演やシンポジウムのパネリストとして登壇させていただいたり、第17回日本製薬医学会年次大会のセッションでビデオ登壇させていただいたりするなど、対外的にお話をさせていただく機会もいただきました。関係者のみなさまに厚く感謝申し上げます。

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NIKKEI創薬エコシステムサミットにて講演

 議員復帰をうけ、議員連盟等の活動も再開しています。5月には、義肢装具の未来を共に推進する議員連盟の会長を仰せつかりました。そこでいただいた多くのご意見をもとに、7月には厚生労働省から電動車いすの本体価格の上限価格の見直しに関するパブリックコメントが開始されています。

 また、ハンセン病の二つの超党派議員懇談会合同プロジェクトチームの座長を再び務めることとなりました。ハンセン病の問題については、元患者の方々が高齢化する中で、どのようにハンセン病問題の記憶を残していくのか、施設の永続化をどのように進めるか、重たい課題が残っています。当事者の方々のお話をよく伺い、PTメンバーのみなさまと一緒にしっかり考えていきます。

倉敷・早島に関する活動について

水島コンビナートへの投資

 選挙中にご期待の声が大きかったのが、やはり経済対策でした。またご来援された高市総理も、「足りないのは国内投資です!」と高らかにおっしゃっておられました。だとすれば、それを倉敷・早島に呼び込むのは私の仕事です。倉敷・早島において、官民投資を呼び込み、地域に経済的影響の大きな投資先は、水島コンビナートが最たるものと思われます。そのように考えて、予算委員会においても高市総理に対して質疑を行うとともに、関係省庁と勉強会を開くなどの活動を行っていました。

 6月には経済産業省の幹部が水島コンビナートを訪問し、JFEスチールや三菱ケミカルの工場を視察し、コンビナート企業各社や、伊原木知事・伊藤市長らと懇談を行いました。既にJFEスチールでは高炉から電炉への転換の工事が進んでいますが、更なる技術開発によるリニューアルも検討されていると聞きます。また三菱ケミカルも、旭化成と共同で運用していたプラントが近々停止することが決まっていますが、その跡地についても新たな投資も期待されます。関係各社と連携しつつ、既存コンビナートの良さを生かし、かつ国際競争にも立ち向かえるものができるよう引き続き取り組みます。

水島港の整備

 また、水島コンビナートの国際競争力を支える水島港についても、国土交通省と他の議員とともに地方港の勉強会を行いました。また日本成長戦略17分野のひとつに「港湾ロジスティクス」が含まれていることに対する自民党国土交通部会の提言に対し、日本のコンテナ物流における地方港の役割を踏まえた記述をするよう求め、そのようになりました。

早島駅周辺地域交流施設の完成

 3月28日に、早島駅周辺地域交流施設の竣工記念式典および記念音楽祭が行われ、出席しました。これは単なる駅舎の建て直しではなく、バリアフリー化や南口改札の設置に加え、障害の有無にかかわらずどんな人でも楽しめるインクルーシブ遊具のある広場や、ホールやスタジオなどなどを備えた、周辺地域のにぎわいの創出の核となることを期待されたものです(早島町「『早島駅』新駅舎について」 )。この事業は、内閣府のデジタル田園都市国家構想交付金の交付を受けて行われたものです。この新駅舎および施設が、まさに早島駅周辺のコミュニティの核として機能することを願っています。

国道2号線の渋滞緩和

 倉敷から東西方向への大動脈である国道2号線は、特に早島町から岡山市に向かって慢性的に渋滞が発生しています。そこで国土交通省は、一般国道2号岡山倉敷立体(Ⅰ期)として、岡山市古新田~早島町無津、倉敷市加須山~二日市の二区間を立体交差化する事業を令和4年から事業化しています。今年度用地買収などが行われていますが、まだ進捗率は2%といわれています。来年度の概算要求に向けて岡山県や倉敷市の国土交通省に対する要望活動が夏に予定されていますが、私も事業加速に向けて努力します。

高梁川の改修

 高梁川・小田川の合流点の付け替え工事は一昨年に完了しました。しかし、その後の高梁川の本流の安全性が懸念されたことから、国土交通省は酒津地区の約2キロの区間を緊急対策特定区間に指定し、約10年間で約210億円をかけて堤防強化や笠井堰改築等の改修を行うこととし、昨年5月に着工式典が行われています。今年は無事に梅雨時期が過ぎましたが、来年以降もいつ豪雨に見舞われるかわからない中ですので、一年でも早く完成できるよう、こちらも全力を尽くします。

地元活動

 なお、国会開会中でも毎週末には倉敷・早島に戻り、街頭活動やイベント参加、ミニ集会などの活動を続けています。特に街頭活動において、変わらずに手を振ったり声をかけていただいたりすることが、橋本がくのエネルギー源となっています。またミニ集会ではさまざまなご意見を伺い改めて感謝申し上げます。

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早島町でのミニ集会の様子

中国訪問について

 橋本がくは、中国との民間貿易窓口団体の一つである日本国際貿易促進協会(国貿促)の代表代行を一昨年から務めています。また議員としても、日中次世代交流委員会というグループの一員として、何度か訪中しています。日本と中国とは諸懸案のある難しい関係の時期も多いですが、いかなる場合でもコミュニケーションできる環境を整えておくことが外交というものだと考えています。文句を言いたいことがあれば、面と向かって伝えるべきです。

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第四回中国国際サプライチェーン促進博覧会開幕式に出席

 国貿促としては、6月に河野洋平会長を代表とする訪中団を送ることになっていましたが、その直前に河野会長が逝去されてしまいました。会長代行として、訪中団そのものは中止することとしつつ、少人数で訪中し関係の維持を図るべきと考えました。そこで6月20日~24日に少人数で中国を訪れ、外交部等を訪れてきました。詳細は「日本国際貿易促進協会 訪中レポート」 に記しましたので、そちらをご覧ください。個人的には、河野洋平会長が日中関係にとても心を砕かれていたことを改めて強く感じる機会でもありました。その中で華春瑩外交部副部長との面会を果たし、とても微力ながら代行としての役割を務めることができ、いささかほっとしています。なおこの訪中に関連し、6月30日には、BSフジ「プライムニュース」に出演し、中国の輸出規制等について議論する機会もいただきました。

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BSフジライブプライムニュースに出演しました

 先日には茂木敏充・外務大臣と王毅・外交部長が立ち話したという報道もありました。レアアース輸出規制の問題や日本人が拘留されている事件の発生など、日中関係は依然厳しい状況ではありますが、今後も両国間のコミュニケーションの維持に多少なりとも役に立つように努めます。

おわりに

 妻・はなこも参議院議員として、同時に私の妻として元気で活躍しています。参院厚生労働委員会では与党筆頭理事を、また参議院沖縄・北方問題および地方に関する特別委員会でも理事を務め、国会最終盤まで与野党の調整に汗をかいていました。また倉敷・早島でも、私がひとりで活動していても、「今日は奥さんはおらんのか」と言われるくらいに、地元のみなさまにも親しんでいただいていることは、本当にありがたいことです。

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はなこと一緒に街頭に立っていることもあります

 なにはともあれ、落選を経て再び当選し、国会に再び登院することができたのは、ひとえにご支援いただいたみなさまのおかげです。この半年間、そのありがたみを噛みしめながら、日々感謝の思いで過ごしています。国会に戻れたことを当然とは思わず、一日一日の活動を積み重ね、仕事をもって恩返しをできるよう、今後も全力を尽くして取り組む所存です。引き続きご指導ご鞭撻を賜りますよう、心からお願い申し上げます。

ちなみに

 これまで、橋本がくは継続的に半年か1年ごとに、振り返りをこのブログに残しています。気がついたら10年くらいの蓄積になりました。ここにリンクを載せておきますのでご興味の方はご笑覧いただければ幸いです。なお一昨年後半は落選してしまったため整理できず総裁選と選挙の振り返りとなっています。そんな時代もあったよねと、いつか笑って話せる日が来るかもしれません。

(令和7(2025)年)
2025年を振り返って
(令和6(2024)年)
第50回衆議院総選挙への支援のお礼とご報告、いくつかの感想
敗軍の中の人、兵を語ってみる-2024年自民党総裁選挙を振り返って
第213回国会を振り返って
(令和5(2023)年)
令和五年末のご挨拶
第211回国会を振り返って
(令和4(2022)年)
令和四年末のご挨拶
第208回国会閉会にあたり
(令和3(2021)年)
令和三年末のごあいさつ
第204回通常国会期間を振り返って
(令和2(2020)年)
令和二年末のご挨拶
厚生労働副大臣退任にあたり(二年ぶり二回目)
(令和元(2019)年)
令和元年末のご挨拶
この一年間を振り返って
(平成30(2018)年)
平成30年末のご挨拶
厚生労働部会長を振り返って
(平成29(2017)年)
平成29年末のごあいさつ
厚生労働副大臣退任にあたり
(平成28(2016)年)
外交部会長を振り返って
(平成27(2015)年)
厚生労働大臣政務官退任にあたり

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2026年7月17日 (金)

日本国際貿易促進協会 訪中レポート

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 6月、日本国際貿易促進協会(国貿促)の会長代行として、中国の北京を訪問してきました。記録のため、レポートを記しておきます。

経緯と概要

 国貿促は、会長を団長とする、会員で構成される訪中団を、毎年中国に派遣しています。これまで河野洋平・元衆議院議長が20年にわたり国貿促の会長を務めておられ、私も数年前から会長代行としてお手伝いをしておりました。これは先代の会長を橋本龍太郎が務めていたご縁によるものです。

 今年の訪中団の派遣については、日中関係の悪化を受けて日程調整が難航していましたが、河野会長が中国側に粘り強く働きかけた結果、6月22日に北京市で開催される第4回中国国際サプライチェーン促進博覧会の開幕式にご招待をいただく形で訪問することとなりました。そこで会員にお知らせして訪中団を組織するとともに、要人面会等の日程調整を行っていました。

 ところが、病気により残念ながら6月8日に河野洋平会長が逝去されました。そのため要人面会もキャンセルとなり、訪中団の派遣は延期することとしました。ただ、河野会長が病床にあっても、なお訪中への強い希望をもっておられたことや、弔意のメッセージが中国各方面からも寄せられたことを踏まえ、第四回中国国際サプライチェーン促進博覧会開幕式へのご招待について私が河野会長の代理として出席し、かつ弔意への感謝をお伝えするため、少人数での訪問をすることとしたものです。

 なお国会会期中の海外渡航となるため、訪中前に衆議院地域・こども・デジタル特別委員会の理事を交替していただき、国会審議に支障が生じないよう対応しました。 

  • 日時:令和8年6月21日(日)~24日(水)
  • 場所:中華人民共和国北京市
  • メンバー:日本国際貿易促進協会 橋本会長代行、秦副会長、泉川理事長、ほか一名

主なスケジュール

21日18時~ 日本大使館にてブリーフィング

 日本大使館にて、金杉大使、山田公使、垣見公使、志賀参事官と当面の日中関係に関するブリーフィングを受けつつ夕食をいただきました。日中両政府間の要人往来や面会が難しい状況にある一方で、民間は特に不買運動等は起こっておらず平静であること、コンサートが中止されるなどソフト面で支障はあったが一方で日系企業の外食やアパレル等は好調であることなどのお話を伺いました。

22日10時~ 第四回中国国際サプライチェーン促進博覧会開幕式出席

 中国国際展示場にて行われた第四回中国国際サプライチェーン促進博覧会の開幕式に出席しました。式は丁薛祥国務院副総理が来賓あいさつを行う立派なものでしたが、同時通訳には日本語チャンネルがありませんでした。去年は用意されていたとのことですので、そのあたりに扱いの変化を感じます。

 開幕式前には、 中国国際貿易促進委員会 任鴻斌会長と立ち話ができました。河野会長に対する弔意への謝意を述べ、再度の訪中団派遣への協力を要請しました。任会長からは歓迎する旨お話がありました。

 また式前後に博覧会会場も歩いてみました。中国内外の企業や各地の開発区等による展示が多く、踊る二足ロボットなど目を引くものもありました。

(↓リズミカルにステップを踏み踊る二足ロボットの動画です)

22日15時~ 華春瑩・中国外交部副部長と面談

 中国外交部(日本における外務省)を訪問し、華春瑩・外交部副部長(日本における外務副大臣に相当)と約1時間にわたり面談しました。

 先方からは、河野会長が中国国民からも尊敬を集めていたこと、王毅・外交部長も河野会長と面会する準備をしていたことなどのお話があった上で、ご自身の記憶も交え河野会長への哀悼の意が示され、河野会長の遺志を継ぎ、両国の関係が正常に発展する道に戻るよう努めたい旨のお話がありました。当方からは会長へのさまざまな弔意に対する感謝を申し上げ、ご遺族にお伝えすることと、延期になった訪中団について再度派遣したいことを申し上げました。

 続いて、高市総理の予算委員会での発言に対する中国側の一貫した立場が説明されました。その上で、中日両国関係の安定は、世界やアジアから期待されていること、中国政府は、日本政府などと友好的な国民や経済界とは区別して対応すること、経済界が中日関係の改善に積極的な役割を果たすことを期待する由お話になりました。

 当方からは、副部長からのお話は日本側に伝えること、日本が軍事的な国を目指していると受け止められているとすればそれは全くあたらないこと、お互いに言いたいことがあれば会って対話することが重要であること、それゆえ今回の面談を感謝していることをお話ししました。

 その後は、中国国際サプライチェーン促進博覧会の感想などについてお話して、会談終了となりました。

23日10時~ 林紅紅・中国国際貿易促進委員会副会長と面談

 中国国際貿易促進委員会は、国貿促の中国側のカウンターパートにあたる組織であり、また中国国際サプライチェーン促進博覧会の主催者でもあります。この日は任会長はご都合がつかなかったようで、林副会長との面談となりました。

 会談では、先方から改めて河野洋平会長に対する弔意が示され、当方からこれに謝意をお伝えした上で、延期した訪問団について協力の依頼、今回は実現しなかった中国商務部(日本における経済産業省)への訪問実現の要請などを行いました。また中国が国際的なサプライチェーン維持に尽力していること、特にロボットやAIなどに注力していることなどの紹介がありました。

23日13時~ 中日友好医院視察

 中日友好医院は、日本のODAにより建設され、1984年に開院した病院です。現在は2,306床を有し、国家呼吸医学センターおよび国家中西医結合医療(中国医学と西洋医学を組み合わせた医療)センターの機能を担っています。東大病院や順天堂大学病院ほか日本の多数の病院と連携して診療や医学教育にあたっています。中曽根康弘元総理や鈴木善幸元総理が訪問された際に植樹された木や中国風のお庭などを見学したのち、崔勇・副院長らから病院の概要などを伺いました。

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(写真:中日友好医院の外観)

23日15時~ 袁敏道・中日友好協会副会長と面談

 中日友好協会の袁敏道副会長は、長年にわたり日本との外交に関与して来られ、私も旧知の仲の方です。河野会長への弔意が示され、それに対する感謝を申し上げたうえで、中日関係改善に向けた国貿促に期待している旨お話がありました。

24日7時30分~ 中国日本商会の方々と朝食会

 中国で活動している日本企業の方々の組織である中国日本商会の本間会長はじめ幹部のみなさまからお話を伺いました。中国における日本企業の取り組みや、AIに関する取り組み、中国企業の海外進出と中国政府の後押し、中国の若者の間で、衛生や安全面、商品の清潔さを重視する傾向が強まっていること、中国で高齢者介護に関する保険制度の試行・整備が進められていることなどを伺いました。

 なおホルムズ海峡の問題は中国ではさして報道もされず、また石炭由来化学製品などの存在もあり、あまり問題となっていないとのことでした。また欧米諸国と比べ日本は対中貿易赤字は比較的小さく、他の国の商会の方々からうらやましがられることがあるというお話もありました。

感想

 私にとっては令和6年夏に国貿促代表団の一員として訪中して以来2年ぶりの中国でした。ただ昨年11月以降に限れば、中国政府の高官と日本の政治家の初の面談となったため、公表後複数のメディア等にも取り上げられることとなりました。本来は河野洋平会長が訪問されるはずであり、おそらくは中国も河野会長に対してメッセージを発したかったところ、はからずも河野会長の急逝により私相手になったものと思われます。華副部長のお話も「中国国内では、高市総理の発言がこのように受け取められている」といった遠回しな表現を用い、またキーフレーズのような直接的な表現を避けた懸念の表明であり、気遣いを感じるものでした。日中両国の関係改善に向けた期待について発言があり、また国貿促の次回訪問団の派遣について重視する旨の発言もあり、民間や経済団体等による今後の交流再開について期待ができるものでした。

 とはいえ、現在の日本政府に対する厳しい姿勢そのものに変化はなく、また滞在中にレアアース関連製品の国外持ち出しをめぐり日本企業の社員が中国当局に拘束された旨の報道があったり、またその後にも中国の原子力潜水艦が太平洋の公海に向けて模擬弾頭を搭載した戦略ミサイルを発射したりするなど、穏便とはとてもいえない動きがあるのも事実です。とりわけ1月に中国が導入したレアアース関連の輸出規制は、対象や運用の透明性に乏しく、政治的・恣意的に運用される懸念が強いものであり、そのまま受け入れることは困難です。

 こうした両国間の課題の改善を目指すためにも、政府間に限らず、経済界や民間団体など複数のチャンネルを通じて対話を重ねることが重要です。河野洋平会長が遺された日中交流への思いを受け継ぎ、主張すべきことは率直に主張しつつ、対話と交流の扉を閉ざさないための役割を、引き続き国貿促として果たしていきたいと思います。

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