こどもまんなか保健医療PT「骨太2024および令和7年度予算編成に向けた提言」
この6月4日、橋本がくが座長を務める自民党こどもまんなか保健医療の実現に関するプロジェクトチームにおいて「骨太の方針2024および令和7年度予算編成に向けた提言」を取りまとめ、政府に提言を行いました。この提言は、過去の2回PTにおける政府からの現状報告、日本産婦人科医会および日本小児科医会からのヒアリング、それらを踏まえた議員間の議論等を踏まえて作成したものです。ここにその内容を記します。
なおこの提言の内容、特に出産(正常分娩)の保険適用については、新たな枠組みの検討も含めた検討を求めている部分については補足として「出産(正常分娩)の保険適用を巡る備忘録」に記しましたので、そちらも併せてご覧ください。
●[PDF]骨太の方針2024および令和7年度予算編成に向けた提言
自由民主党政務調査会
社会保障制度調査会
こどもまんなか保健医療の実現に関するプロジェクトチーム
昨年末、政府においては「こども未来戦略」および「こども大綱」を閣議決定した。その中で、出産費用(正常分娩)の保険適用の導入検討を含む出産等の経済的負担の軽減や、妊娠期からの切れ目のない支援の拡充、1か月児及び5歳児への健康診査ならびに新生児マススクリーニングの対象疾患拡充等の項目が示され、法律や予算に基づく事業として実施に移されつつあることは、本プロジェクトチーム(PT)が目指す「親と子の出産と育ちを一気通貫してサポートし、より安心できるものとする」という観点から、高く評価できるものである。 しかし本PTにおけるヒアリングや意見交換を通じ、なお懸念や要拡充点について議論があった。これを踏まえ、下記の通り提言を行うこととする。政府においてもこれを重く受け止め、実現に向け努められたい。
- 出産(正常分娩)の保険適用に関して、「出産等の経済的負担の軽減」が議論の出発点であることを十分に踏まえ、いつでも、どこに住んでいても安全かつ妊婦がアクセスできる周産期医療提供体制の確保、多様なニーズへの対応、他の医療行為や管理との関係などさまざまな論点があることも鑑み、サービスの利用者である妊娠・出産を望む方や妊産婦、サービス提供者である医療者を含む多様な関係者の意見を広く集め、現行の療養の給付のみに囚われることなく新たな政策体系の検討も含め、あらゆる政策手段の選択肢およびその組み合わせを考慮し、丁寧に検討を行うこと。
- 妊婦健診、周産期からのスムーズな乳幼児健診・医療、そして思春期・学校保健への接続および内容の充実を目指し、助産師等による伴走型相談支援等の推進、ペリネイタルビジットの普及や産後ケア事業への小児科の参画の推進、母子地域包括ケア病棟の実現、乳幼児健診の機会増加と実施率向上、新生児マススクリーニング対象疾患の拡充等に向けた調査研究等に取り組むとともに、そのための都道府県による広域的なサービスの調整など役割の明確化を含めた実施体制の確保等に取り組むこと。また、医療的ケア児等支援が必要な乳幼児の健診受診支援や予防のためのこどもの死亡検証(CDR)の実現、予防接種を含めた母子保健・学校保健の情報について一貫させたデジタル化等の検討を加速すること。
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