今回の選挙の結果について
このたびの選挙では、寒い中の突然の解散という状況にも関わらず、多くの皆さまのお支えを頂き、三度目の衆議院の議席をお預かりすることができました。誠にありがとうございました。
今回の選挙では、主に「アベノミクスをはじめとする安倍政権の政策の継続をお許しいただきたい」とお話ししました。開始してまだ二年間ですから道半ばであり、実感がないとか格差が広がったといった批判も、当たっている面もあると考えます。しかし、ここで路線を改めるのではなく、景気対策など必要な手当てを行いながら、成果がでるまでやり抜く力をお与えいただきたいとお訴えをしました。また地方創生や切れ目のない安全保障法制の整備、社会保障制度改革なども道半ばです。これらの継続をお訴えし、一定のご理解をいただいたものと考えています。再び岡山県第四選挙区からの当選者として国会に送っていただいたからには、申し上げたことの実現に全力を尽くす所存です。
また、全国では自民党・公明党の与党で前回と同数で全体の2/3を上回る議席をお預かりし、安倍政権についてもご信認をいただいたものと考えます。ただ、つぶさに状況を眺めると、沖縄で小選挙区四議席を失った結果、純粋比例で九州ブロックに立候補されていた経験豊かな前職の先生方を落選させてしまったことなど、前回の勢いとは微妙に空気が変わっているところもあります。私自身も二年間の活動の結果として、ほぼ同一の票数(厳密にいうと34票の増)に留まっています。政策の効果が実感されていればそうはならないものと思われます。また投票率そのものも低い値に留まりました。こうした点は、謙虚に受け止めなければならないと思います。
一方で、「巨大与党が憲法9条を変えてしまう!戦争をする国になってしまう!」等の主張も他の方からあったようですが、憲法の改正には衆議院で与党が2/3を確保していても、参議院は1/2をやや超えた議席しかないため発議もできない状況は続きますし、仮に発議できたとして、さらに国民投票で過半数の賛成が必要なわけで、衆議院でいくら議席を得ていても、国民の理解がない憲法改正はそもそも不可能です。そのような、誤った、かついたずらに不安感を煽る机上の空論に惑わされる方も、一定程度に留まったということも可能でしょう。野党再編という議論もあるようですが、比例区でそれぞれの政党に投票した有権者にどう説明するのでしょうか。その説明は筋の通ったものなのでしょうか。今後の展開に注目しています。
また選挙戦を戦っていて感じたのは「自民300議席の勢い!」といった報道の怖さでした。握手を求めると、「もう大丈夫じゃ!」とお励まし頂くことが何回もありました。もちろんお励ましですからありがたいことですが、一方で「いや、あなたの一票が大事なんです!」と言っても聞いてもらえない空気がありました。途中から、自分の相手は対立候補ではなく、この「大丈夫!」という空気だと感じました。投票率の低さについては様々な要因が絡み合っているとは思いますが、選挙期間中の圧勝予測報道が、有権者を白けさせ、出足を鈍らせた面もあると思います。
今回は、衆議院選挙でインターネット選挙運動が解禁となった初の選挙となりました。急の解散だったのでかなり慌てていろいろなコンテンツを準備しましたが、例えば選挙運動のustream生中継ではのべ2,479の合計視聴者数(2014.12.15晩現在)でした。例えば倉敷市民会館の大ホールギュウギュウ詰めの人が多かれ少なかれ接してくれたと思えば、それなりの効果はあったのかと思います。Facebookでの日々のやり取りやコメントにも励まされましたし、初日にネックウオーマーを着けていて(寒がりなんです…)、「必死さが感じられない」といったご指摘を頂いて、翌日以後外したようなこともありました。多面的かつリアルタイムに近い形で選挙期間中の候補者を見て頂く機会ができたと思いますし、またさまざまな視点からの反応を知ることができました。もちろんまだ研究の余地はありますが、さまざまなトライが楽しかったです。睡眠時間は削りましたが…。
いずれにしても、寒い中での選挙ですが、多くの皆さまのおかげさまで充実した選挙戦を戦うことができました。そしてとても貴重な結果を賜りました。ご関係を頂いた皆さまに、心から感謝を申し上げます。ありがとうございました。もちろん反省点や改善すべき点多々もあります。また選挙は多くの地元の方々のご意見を伺ういい機会であり、とても勉強になりました。議員としてはこれからが仕事です。お与えいただいた期待にお応えできるよう、今後とも努力精進します。
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