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2013年4月

2013年4月26日 (金)

ネット選挙解禁!次の課題は正しい普及啓発

 ネット選挙解禁の公職選挙法改正案は先週成立しましたが、その解釈などを書いた「ガイドライン」をまとめる作業などが続いています。今朝も各党協議会が開かれ、ガイドラインについて議論されました。今日の議論にて各党の合意をいただけましたので、必要な修正を加え、近日中に公開できるものと思います。

 今回の改正点に加え、そもそも公職選挙法そのものが決してわかりやすい法律ではないため、疑問を持ち出すとキリがないところがあります。さらに、今回の改正そのものも一般のネットユーザーの方にもご理解をいただくべき点はいくつかあるため、混乱なくネット選挙が行われるためいかにして正しく周知啓発するかが大事なことです。私も個人的にメモを作成しましたので、総務省のページとあわせてご興味の方にはご参考にしていただければ幸いです。

[資料]

ネット選挙解禁の公職選挙法改正について(橋本がく個人の参考メモ。改正概要や経緯、影響の私見など)
インターネット選挙運動の解禁に関する情報(総務省Webサイト。あらましや資料、ガイドラインも掲載)

 法案提出者の責任として、これからも今回の公選法改正の内容等をできるだけ正しく伝えるよう努力しなければならないと思っています。既に勉強会の講師などもしていますし、お声掛けいただければスケジュールが許す限り出張講師もするつもりです。今日は小泉進次郎局長の自民党青年局昼食会にて講師役を務めました。

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 安倍政権発足から4ヶ月が経ちましたが、比較的スムーズに国会も動いています。また有り難いことに支持率も高いままキープされており、株価も上がり、円も下がりと順調です。もちろん成長戦略やTPPなど楽観視できない問題もあり慎重を要します。その中で、安倍首相が就任最初の記者会見で打ち出した「参院選挙でのネット選挙運動解禁」の実現の一端を担わせていただいたのは、素晴らしい経験をさせていただいたと思っています。これからもご支援いただく皆さまへの感謝を思いを胸にがんばります!良いゴールデンウィークをお過ごしください。

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2013年4月18日 (木)

ミスター事務局長のある一日。

 なんだか色々慌ただしく過ごしています。気がついたら事務局長とかの役をいくつもお預かりしたので(プロフィール参照)、あれこれ大変。当選一回の折は設定された会議に出席して意見を言うだけでした。ところ当選二回となり、事務局を引き受けることになると、会議の設定から連絡から資料のチェックやら事前打ち合わせやらマスコミ記者さん対応とかを一手に引き受けることになり、それがやたらと重なっているからです。

 浪人中を考えれば、仕事ができるだけ有り難いこと。国会に送っていただいたご支援くださったみなさまへの恩返しは、一生懸命働くこと。そう思って日々頑張って過ごしています。ありがたいことです。

 そんなミスター事務局長(自称)のある日(4月17日)の行動をご紹介します。決して国会議員は東京でのんびりしてるわけじゃないということをお汲み取りいただければ幸いです。また、国会答弁など注目される舞台裏はこういう風になっているのだということも少し感じていただけるのではないでしょうか。

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 朝、8時からの部会に出なければ…と思いつつ起きたら8時が過ぎていたorz。疲れが溜まってるなあと自覚しながら、身支度をして徒歩で議員会館に向かう。

 9時くらいに議員会館着。メール確認などをしていると、逢沢一郎衆議院議員の事務所からあいさつ回りに行くので同行を、というご連絡を頂いた。10時からの情報通信戦略調査会の下打ち合わせに行けなくなったので、事務局次長の瀬戸隆一衆議院議員に電話してお詫びとお任せする旨をつたえる。

 10時すぎ逢沢一郎・選挙制度調査会長と、参議院国対委員長室で待ち合わせ、脇雅史参議院国対委員長にご挨拶したのち、参院倫選特の山崎力理事、轟木委員長の議員会館事務所を訪問、ご挨拶。山崎理事のカメラのレンズコレクションを拝見。こういう事前のご挨拶が物事をスムーズに運ぶのには大切なのです。

 事務所に戻り11時過ぎから、翌日の死因究明推進体制に関するPTの打ち合わせに厚労省医政局が来る。PTと議連の関係などについて説明。終了後、PTの講師を依頼した海堂尊先生や政調事務局にメールを送り、翌日の配布資料等について連絡する。

 歩いて党本部に向かい、12時から自民党本部でDFD研究会で司会。科学技術研究開発では、完全に日本は中国に追い抜かれてしまった。その様子をヒアリングし、研究会として司令塔機能等の強化について申し入れを官邸などに行うことになった。

 13時過ぎに終了後、立ち話で自民党の政調事務局と翌日の参院倫選特の審議での修正案の趣旨弁明者の調整を依頼される。福田峰之衆議院議員に依頼することにして、電話でOKをとり折り返し電話で連絡。

 歩いて事務所に戻りながら、翌日10時開会の参院倫選特の質疑前の答弁者勉強会の時間設定について、平井たくや衆議院議員および公明党・遠山清彦衆議院議員と電話で調整。8時半にスタートすることにして遅れて出席することになった。

13時半から議員会館の事務所にて、衆議院法制局および総務省と、ネット選挙のガイドラインに関する打ち合わせ。前日の協議会で出た意見に対して赤入れしたものを全項目チェック。いくつか追加修正を依頼し、参院倫選特の理事の方々への配布を依頼。

 記者さんと話ながら歩いて党本部に戻り、15時から情報通信戦略調査会で司会。党首討論と時間が重なってしまったので出席議員が少なかったのはいささか残念だが、東京都三鷹市と千葉県柏市のICTを使ったまちづくりの事例を伺い刺激になった。

 16時過ぎ、そのまま党本部の別の部屋で行われている道州制推進本部役員会に出席。全国町村会の方々と意見交換会。地道にお話ししていくことで、すこし表情が和らげていただいたように感じた。会合中も翌日の倫選特関係の電話が何本か入り、中座せざるを得なかったのは残念。

 意見交換は17時過ぎに終了。そのまま上野賢一郎衆議院議員の車に同乗させてもらい一緒に総理官邸へ。17時半ごろから、安倍晋三総理と道州制推進本部役員で状況報告。安倍総理は第一次安倍内閣の折から道州制は前向きであった。丁寧に進めるようにとのご指示をいただく。

 一度議員会館の自室に戻り、自民党本部に再び歩く。18時半ごろから、勉強会にてネット解禁の公選法改正について簡単にプレゼン。質疑もなかなかやまず、19時過ぎに。

 その後、福岡資麿厚生労働部会長ら厚生労働部会関係の議員による慰労会。そういえばアレルギー対策基本法も提出者になる予定だし、難病対策PTの事務局も先日引き受けたところ。お仕事頼まれたら「はい喜んで」なのだけど、それにしても多いよなあ。いや、浪人生活を支えていただいた地元の支援者の皆さまのことを考えれば、お仕事できるのは有り難いことなのだ!感謝せねば。

 したたか酔って宿舎に帰って23時ごろ落ちるように就寝。風呂にお湯を張っていたが、入らずに下着のまま寝ていたことに翌朝気が付いたのでした…。

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2013年4月15日 (月)

一般用医薬品のネット販売を巡る議論から、かすかに見えるもの

 先週末、ネット選挙解禁の公職選挙法改正案が一部修正の上、全会一致で衆議院を通過しました。提出者の一人として、全会派のご関係の皆さまに深く感謝を申し上げます。対案を出された民主党・みんなの党の皆さまにも、また独自の修正案を提出された共産党の皆さまにも最終的には賛成していただくことができました。「しょうがないから賛成してあげてもいいけど、あなたの法案が最善だと思ってるわけじゃないからねっ!」的な趣旨の討論の末の賛成には「ツンデレ…」という言葉が頭をよぎりましたが、何はともあれ最終的にはご理解を賜り幸甚です。今週は参議院の審議が行われる見通しです。まず最初の当事者として選挙を迎えるかもしれない参議院の先生方にも丁寧な答弁を心がけ、ご納得いただけるように努力したいです。

 と同時に、そちらにかまけてこれまで力をあまり入れられなかった他の課題も控えています。党政務調査会の死因究明制度PTの座長を仰せつかっていましたが、今週やっと第一回の会合を医師・作家の海堂尊先生をお迎えして開きます。またアレルギー対策基本法案や道州制推進基本法案の提出者も仰せつかりましたので、そちらも勉強しなければなりません。情報通信戦略調査会ももう少しコミットしないといけないし。

 また、議連の事務局長を務めている一般用医薬品のインターネット販売についてもいろいろ考えを巡らせています。具体的にどのような方針で臨むかというのは議連での議論によりますが、その中で感じたことを少し記します。心ある方の目や耳ともちろんハートに届くことを願いつつ。

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 まず、この件に関して、自分のビジネス第一で一般消費者の身の安全を二の次に考えている輩が仮にいるとすれば、全く同情の余地はありません。医薬品には必ずリスクが伴うものであり、かつスモン病事件をはじめ一般用医薬品の薬害も最終的には国の過失を認め賠償すべしという判例が積み重なっている以上、行政はまず安全を考えなければなりません。この議論は、今年1月11日の最高裁判決が大きなきっかけになっていますし重く受け止めなければなりませんが、最高裁判決がその一件しかないわけではなりません。

 また、「業界から献金をもらって既得権益を守るため行動する欲得まみれの政治家ども」とか「利権のために規制改革に抵抗する抵抗勢力・守旧派」といったステレオタイプ思考から脱せない気の毒な方も、仮にそういう方がいれば気の毒だなと同情しながら放置するしか方法がありません。献金については収支報告書を見ていただければ誰でもご覧いただけます。同時に橋本岳は多くの同僚議員諸兄姉と同様に、万を超える有権者の方に名前を書いていただいたことに基づき、自らの価値基準や正義感にのっとり意見を述べ行動します。自分がお金で動く人間だからといって他人もそうだとレッテルを張る方は、個人的には「残念な人」なんだなと評価することにしています。

 同時に、これはとても微妙な点なのですが、医薬品のメーカーも、販売者(ネットも店舗も問わず)も、一応「医薬品はリスクを伴います」ということを認めはしますが、あんまり大きな声で言いたくないんだろうなという気がするのです。薬を作るのも売るのも企業ですから、そりゃ必要以上に医薬品のリスクが大袈裟に広まって売れ行きに響いてしまっては、元も子もないでしょう。それは理解します。しかしこの議論をするにあたり、最高裁でエビデンスがないと指摘されるのが納得できる程度に、議論の土台になるべき資料がなんとなく出てこず、どうしても隔靴掻痒の感がぬぐえないのも事実です。もしかしたらそういう側面もあるのかもしれないなという想像もできてしまうのです。

 医薬品ネット販売の議論では、実は一般医薬品の売り上げそのものを守る必要があるのは攻める側も守る側も共通するため、もしかしたらこの点に関しては共犯なのかもしれません(これはあくまでも僕の勝手な想像ですよ。はい)。所管する厚生労働省も、予算がないとか言い訳があるとは思いますが、員数主義に陥り形式的活動で思考停止している気もします。

 でもタバコにはあんなにデッカク注意書きしてるのにナと思う瞬間も、正直、あるのです。

 軽微な風邪などでの医療資源費消を防ぐため、セルフメディケーションの名のもとに一般用医薬品の使用が推奨されています。現在の日本の社会保障の現状を鑑みるに、それ自身はとても重要な概念だと僕は思っています。ただ、専門家として薬剤師の介在が必要な、ひらたく言えば危険な商品であればこそ、国も企業も専門家も協力して、もっと一般の方にその効用と危険性をきちんと認識してもらう活動を行うことが先決なのではないでしょうか。

 先日、高校生の長女の家庭科(?)の教科書に、医薬品の用法やリスクに関するページがあるのを発見して素晴らしいことだと思いましたが、まあ高校生の授業一時間でそんなに記憶に残るとも思えません。地域や社会教育の場で、検診や各種の予防の話とともに「薬の効用と危険性と正しい飲み方」も徹底普及されてしかるべきです。その知識の土台があれば、対面であれネットであれどんな形で一般用医薬品を販売しようと問題なくなるのではないでしょうか。あわせて「代理と称して医薬品販売店に薬を買いに行ったら買えた」という実験記事が大新聞の一面を麗しく飾るアホな現状も消滅するでしょう。めでたいことです(なぜアホかって?そんな問題提起の仕方をしたら、ネットはおろか店頭での販売方法の規制も厳しくしろという話になり、おそらく記者の意図と真逆の結果をもたらすからです)。

 もちろん、一般消費者の方も「不都合な事実」に向き合う覚悟が求められます。自ら学ぶ姿勢なく、都合の良い時だけ利便性と効果を求め、トラブルが発生すると被害者になるという行動は、実はこの問題の解決の大きな妨げです。きちんとリスクを認識するからこそ薬の正しい用法を守ることに繋がるのですし、本当にそうなればセルフメディケーションの効用は最大限に高まることになるでしょう。

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 今行っている議論については、当面は今の社会を前提になんらかの決着をつけなければなりません。暴論には不本意でも対抗せざるを得ません。しかし同時に今の議論も残念ながらいささか場当たり的で不毛な感覚が拭えません。よってまずは個人的に提言しておきます。もちろん議員としての言動にも今後反映するつもりです。ご関係各位のご高見を賜れば幸いです。

 なおこの小文を書くにあたり、『医療にたかるな』(村上智彦 著、新潮新書)にインスピレーションを得たことを付記し、村上先生に感謝申し上げます。この本、読みやすくて爽やかに面白いし、いろんなインスピレーションを湧かせてくれますよ。ホント。

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2013年4月11日 (木)

参院選三重県候補予定者・吉川ゆうみさん

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 夏の参議院選挙に向けて、各地で選挙の準備が進んでいます。岡山県では石井まさひろ・前知事が自民党公認候補予定者として県下で活動を行っておられます。各地でもそれぞれの候補予定者の方がだいたい出そろい、参院選に向けたポスターも掲示されるようになってきました。

 その中で、三重県選挙区で自民党公認として立候補予定者に決定した方が、たまたま僕の妻・栄里子の高校の同級生だったということを川崎二郎衆議院議員より教えていただき、びっくりしました。その名は吉川ゆうみさん。四日市市の女子高から東京農大に進学しその後も環境関係の企業でキャリアを積んでこられましたが、妻によると「高校生の時から牛乳紙パック回収に取り組んでいた」そうで、筋金入りの環境系。

 三重県は民主党代表経験者の地盤でもあり、自民党として決して楽な地域ではありません。それでも故郷に貢献するべく職を辞して三重に帰り厳しいチャレンジに挑む彼女にはぜひ勝ち抜いていただき、若い力で日本を立て直す原動力になってほしいと願っていますし、三重にも応援に伺うつもりです。がんばろう!

吉川ゆうみさんの経歴紹介

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2013年4月 2日 (火)

ネット選挙解禁の法案審議が進んでいます。

 あまりにもバタバタしていて、少しブログの更新まで手が回りませんでした。。申し訳ありません。いろいろなお仕事を預かるのは有り難いことですが、体は一つしかないのでかなり目が回るような状況です。

 その中で最も時間を割いているのが、インターネットでの選挙運動を解禁するための公職選挙法改正の件です。今日4月2日、衆議院政治倫理の確立及び公職選挙法改正に関する特別委員会(倫選特)にて質疑が行われ、提出者として答弁に立ちました。テレビも入ってなかなか注目を集めたようです。

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ネット選挙解禁に向け国会審議始まる 問題点は?(ANN系)

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ネット選挙法案、国会で実質審議スタート(NNN系)


 今回、自民・公明・維新案では、当面電子メールでの選挙運動を候補者・政党等に限り、一般有権者(第三者)の方の電子メールでの選挙運動解禁は今後の課題として検討すべきこととしています。もちろん一般有権者の方々も電子メールで選挙運動ができることを将来的に目指すべきだとは思いますが、現状ではなりすましやスパム等の懸念も少なからずあり、まずは第一段階でブログやソーシャルメディアでの解禁にとどめ、差支えないようであれば電子メールも解禁という段階を踏むという趣旨でそのようにしたものです。

 法律の性質上、できるだけ多くの党のご賛同を頂き成立させたいと思っており、民主党・みんなの党の提出者の方々ともお話しはしています。できれば今週中に結論を出して委員会採決が円満に行われるようにしたいものです。

 しかし、今回法律の提出者となるにあたり、提出前は政調の部会や政調審議会や総務会といった党内手続きを丹念に行い、参議院政策審議会の勉強会も二回しました。平行して全党・会派による協議会も5回行い、一本化に向けた調整もしました(まだ実っていませんが…)。衆議院に法案を提出した後は、党の国会対策委員会や倫選特の理事の方々との調整や打ち合わせなどもしましたし、提出者同士の答弁の打ち合わせもあります。当然ながら、個別の先生方にご説明に上がることも同時に行います。いやはや、手間と時間がかかって、大変!衆議院法制局の皆さんや、総務省の皆さんにもご協力を頂きながらものごとを進めますので、そのご労苦も極めて大きいものがあります。ちなみに、これまでの質疑をまとめた想定問答集は165ページ157問にわたります。各議員の熱い議論と事務方の皆さまのご労苦の結晶というべきでしょう。おつかれさまです。

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 とはいえ考えてみれば、法律が成立すればこれによって全ての人が拘束されるわけですから、そう簡単にホイホイ法律ができるのも考え物です。丁寧にいろんな方のご意見を承りながら理想と現実の間の着地点を探すプロセスが大事なのだということを学びながら、日々走り回っています。また同時に、こういう仕事ができるのも、多くの皆さまのご支援をいただき、バッジをお預かりしているから。浪人中は全くそれどころではなかったわけで、感謝の思いを忘れることはありません。橋本がくは、走り続けます!

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