ダイエットしてわかる「身を削る」ことの大切さ
今日、衆議院本会議において「税と社会保障の一体改革」の法案が趣旨説明され、審議入りした。周知のとおり、消費税増税を柱とする内容だ。しかし民主党内でも党員資格停止処分を解かれた小沢一郎・元代表が反対を表明しているし、もちろん賛成する野党もない。消費税の是非のみならず、民主党の提案する年金等にも問題があるからだ。したがって野田総理の意気込みにも関わらず、成立の見通しは全く立っていない。
そして、多くの人が「あれ?」と思うはずだ。「まず政治家が身を削る」と言っていたのはどうなったの?と。公務員人件費は民主党マニフェストでは20%削減とされていたのに7.8%削減どまりであるし、議員定数削減の議論も遅々として進んでいない。父・龍太郎が消費税率を5%にしたときは、同時に中央省庁再編を行い22省庁を12省庁にするなど、極めてわかりやすい形で行政改革を進めていたはずだ。今回はそういった手順がおざなりなまま、野田総理は財務省の言うままに猪突猛進している。政治への信頼は地に墜ちるばかりで、政治を志すものとして、「政党の垣根を超えて」申し訳ない思いで一杯だ。
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ただ、「身を削る」ことは、単なる「自分たちも痛い目に遭うから増税を納得して」という説得材料以上に、本来は積極的な意味があるはずだ。そういう議論がすっかり置き去りになっていることは、いささか残念である。
実は昨年、10Kgの自己流ダイエットを敢行した。食事や飲み物に気を付け(野菜の摂取と炭水化物の削減)、毎晩体重計に乗った成果であり、忘年会・新年会・そして花見シーズンと幾多のリバウンド機会を乗り越えてなんとかキープしている。10Kg痩せると、階段を上がったり走ったりしても息が切れなくなるし、行動も身軽になる。半月板を痛めたことのある両膝もすこぶる調子がよい。さらに言えば、支援者の方々にも「精悍になった」などと好評である(唯一難点は、健康の心配をされることだ。実際とても健康です!病気で痩せたわけじゃありません!!)。
これが行政や政治にも当てはまるのではないか。実は「持ってないと不安」「いざというとき心配」といった理由で、行政組織や政治はいろんな人員・部門を抱えている。確かに備えは必要だ。しかしその心配が時代に合っているか常に見直しは必要だし、実はなければないで何とかなってしまうものかもしれない。そして「抱えていない」方が、いざという時にかえって身軽かつ機敏に動けるというメリットもある。あるいは、三陸沿岸の巨大な防潮堤も、本来は「津波から逃げる時間を稼ぐ」ためのものだ。しかし、むしろそのことが、いざという時の油断と被害の拡大を招いた面はないか。実は「過剰な備え」は人間心理として逆効果を招く面もあるのだ。組織だけでなく、制度についても同様だ。だから規制緩和という言葉が政策テーマになるのである。
議員の歳費や議席についてもそうだ。浪人して無収入になってみると、白髪は増えたし多くの方のご支援のおかげで生活できているわけだが、むしろ本当に感謝の心を持つようになったようにも思う。歳費の何割かカットすることで、もっと地域の方々に目を向けることにもなるのではないか。議員が減ることで、物事がもっとスムーズに運ぶようになるかもしれない。
そういう意味で、積極的な意味で「身を削る」議論をまず率先して自民党がやりだしたら、いろいろ良い結果につながるのではないかと思うのだが。ダイエットした身としては心からそう考えている。
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コメント
石原都知事の尖閣諸島買い上げ発言後約四億近い支援金が集まったとか…
日本国民の熱いおもいの賜物に感動します。
心、此処に在らずの頼りにならない与党民主党には、もう何も期待していませんが……国民の底力はまだまだ、すてたものではありません。
愛国心満載の国民! vs
反日民主党!?
その中国とFTAはないでしょ…
仁義無き産業スパイ&特許泥棒…… お~イやだイヤだ
投稿: 静午後 | 2012年5月14日 (月) 02時29分