北杜夫さん追悼
TPPの是非で与野党とも議論が二分している。本来国を挙げて時間をとって議論を重ねるべき重大テーマだが、どうも国民不在の状態な気がしてならない。国の将来を左右するような話なのだから、それこそTPP参加是非を争点にして解散総選挙を行うべきだ。全くそんな雰囲気はなく、永田町の中でワイワイ騒いでいるようで残念だ。
話は変わるが、小説家の北杜夫さんが他界された。今でもよく覚えているが、僕が本屋で自分で買った最初の本が北さんの本『どくとるマンボウと怪人マブゼ』だった。確か小学校5年生の時、岡山駅一番街の書店にて。新潮文庫だった。夜行列車の中で読もうと買ったのだが、子ども向けの童話かと思って買ったらエッセイ集のような中身で、でも数日かけて読んだ。そこから『どくとるマンボウ航海記』やら『船乗りクプクプの冒険』やら『さびしい王様』『白きたおやかな峰』など、小学校の図書室でひたすら借りて借りて読み進めた。そこから、エッセイに名の出る阿川弘之さんや宮脇俊三さんの本に発展し、今の自分に至る。それこそ受けた影響はゴマンとあった。かなわなかったけれど、一時は小説家になりたいと憧れたものだ。その出発点は北さんの本だった。改めて、心からご冥福をお祈り申し上げます。
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