« 今、本当に、選挙するの…? | トップページ | 大連立への警鐘 »

2011年6月 3日 (金)

不信任案とその顛末について

 6月1日に自民党・公明党・たちあがれ日本の3党により提出された不信任決議案は、翌2日に現総理が前総理をペテンにかけてハメるという前代未聞の詐術により、否決された。今日はすでに委員会での審議が進められている。

 このことについて、このブログやフェイスブックなどでもいろんなコメントをいただいた。やはり「そもそもいま政局なんてしてる場合じゃないだろ!」という怒りと「もう政治は信じられない」という嘆き。いずれも、本当ににそうだなあと思う。

 ただ、自民党などが不信任案を提出した背景について、すこし補足をさせていただきたいと思う。

1.不信任案によって政治が混乱した!何をやってるんだ!

→不信任案は6月1日夜に衆議院に提出され、6月2日夕方に否決された。それに要した日数は1日たらず。今日は粛々と審議が行われている。混乱したのは政治でも国会でもない。民主党だ。

2.そこまで自民党は自分が政権をとりたいのか?

→そもそも民主党内が一枚岩であれば、野党提出の不信任案は否決される。否決されて当たり前のものがこんな騒ぎになったのは民主党内がごたごたしたことに責任がある。仮に可決されたとして内閣総辞職になっても、後継の首班指名で自民党が多数をとれる保証はない。また解散総選挙になっても同じことだ。この災害時に解散総選挙なんてあり得ないことだが、解散風を吹かせたのも菅総理の周辺だ。要するに、自民党が与党になるために不信任決議案を出したわけではないのだと思う。

3.ではなぜ不信任案を出したのか?

→あれだけの大震災があれば、与野党問わず一致協力してことにあたりたいという気持ちは皆当然ある。だから震災復興法案も与野党協力で修正協議がまとまりつつある。一方で、菅総理の姿勢や行動が、例えば電話一本で谷垣さんに入閣・連立要請をしたことをはじめ、相手の立場も全く考えず独善的なパフォーマンスに走り、また福島原発問題で明瞭なように指揮・情報系統がばらばらで、何が正確なことなのか答弁もコロコロ変わり、協力しようにも協力しにくいものだった。震災から3カ月弱ガマンして付き合ってきたが、被災地支援の進捗もはかばかしくない。だから提出したのだ。

 「不信任」とは、文字通り「あなたは総理大臣として信用することができません」という国会としての意思表示だ。院の構成はかわらないから次も民主党の総理が順当である。今回の事故にあたり、原発を推進してきた自民党の責任だってある。それも含めて、だから前回選挙で国民の皆さまの信頼を失い野党なのであるし、僕も浪人してるのだ。そして野党としてできることをしたかった。菅さんでなければ、与野党協調の話ができるという期待はあったと思うし、その結果として与野党協力体制ができたかもしれないし、物事の意思決定がよりスムーズになり被災地支援も進んだかもしれない。あくまでも「たられば」だが。

 そして、菅総理はやっぱり信用できない人間だということは、不信任案に反対した民主党諸氏にすら、今回骨身にしみてわかったのではないか?政治家とて人間である。信用できない人と協力することは、いくら震災下としても、本当に、とても難しい。鳩山さんと菅さんのあいだの覚書でも「自民党は政権に戻さない」ことだけは合意できたようだ。そういう相手と協力って、とてもとても難しい。

 残念ながら自民党は現在野党である。野党にできることは意志表示しかないのが現実(そして行政・政治の責任をとるのが与党代表兼内閣総理大臣だ)。「しっかりしろ!」というご批判は甘受するが、しっかりした意思表示をさせていただいたのが不信任決議案である。バイアスがかかったメディアの報道を鵜呑みにするのではなく、できれば、提案理由などお目通しいただき、私たちの主張の内容にもご理解をいただいた上でご意見をいただけると、とてもうれしい。

|

« 今、本当に、選挙するの…? | トップページ | 大連立への警鐘 »

18.国会・政局」カテゴリの記事

24.東日本大震災」カテゴリの記事

コメント

韓流ドラマはチョイチョイ見ますが 管留詐欺ドラマは見たくない(-.-;)

投稿: 静午後 | 2011年6月 4日 (土) 23時45分

(HN変えました)

特に1番、まさしくその通りですね!マスコミは「こんなときに不信任案なんか出すな、ジミンガー」と言ってますが。

否決はされましたが、菅総理や民主党の本性が浮き彫りになったのは決して悪いことではなかったな、と。

投稿: hinomoto | 2011年6月 5日 (日) 14時13分

管総理辞任間近!
遅すぎる
今こそ、有能な政治家が現れるとき。
不信任案がでて政治が動く。
前原誠司がいいかも。

投稿: たましまん | 2011年6月 5日 (日) 20時49分

みな 復興、被災者支援優先とフツーに言うけれど原発問題収束をどのようにするか具体的には発していない。一県、百~二百人程度受け入れ、たとえば岡山県ではフルーツ栽培等推進するとか…受け入れ先で支援するなど思い切って住民大移動すすめるとか…。土地を離れたくない、転校が嫌とか様々な思いがあると思いますが日本のトップの大胆な構想も必要だと思います、素人ながら。痛み無くして改革は実現しませんね。選挙運動ナシの都知事選もアリでしたね。

投稿: 岳ラー | 2011年6月 6日 (月) 22時23分

柚木氏のブログにいつも、しっかり検討とか〇〇できるよう提案していくつもり、とかあるけれど具体的にどうするか全く見えて来ない 漠然としていて薄っぺらい。自民党さんも同じかも…。ガツンと言って下さい!岳サンsign03

投稿: 柚より岳 | 2011年6月 6日 (月) 23時02分

自ら約束したマニフェストが出鱈目であった事が露見ところに大震災です。
「被災者・被災地の為に」と言う割には実際に実現しているのは自民党はじめ野党の提案が殆どで、民主党は提案一つ出すのにも内輪モメを繰り返していました。
不信任案提出には大義があったと思います。

ただし、問題は大連立を急ぎたがる自民党の重鎮と言われる方々です。
問責決議出した仙谷さんといったい何を調整しているんだか!?馬鹿馬鹿しい!

第二の国民新党予備軍のような、「復興の美名の元に利権を漁る」自民党議員がまだまだ多いのがガッカリです。

目の前の食べ物の為には、亀井さん・小沢さん・森さん・古賀さん・二階さんあたりが利害調整してやればいいんでしょうさ。
だけど、それじゃ否定された政治が絶望的に拒否される、未来が無い退化だと思います。

内閣不信任には大義があったと信じていますが、大連立に大義は無いと確信します。
ペテン師死に体総理を利用した大がかりな超党派詐欺を看過出来ません。

大連立に前のめりな自民党議員とその言い分、絶対に後から「無かったことに!」とは言わせません。「そんなに連立したかったら、自民党を離党してから走りなさい!」と申し上げたいと思います。

投稿: 龍義 | 2011年6月 7日 (火) 00時54分

管留により日本経済に多大な損害を与えました。株価上昇も期待出来ません 責任とっていただきましょうよ!損害賠償…?企業も投資家も動かず じっとしたままです。これでは経済も復興も滞るだけです。あのかたは、なぁ~~~んにも分かってらっしゃらないようですね。

投稿: 静午後 | 2011年6月 7日 (火) 00時54分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/525277/51844437

この記事へのトラックバック一覧です: 不信任案とその顛末について:

« 今、本当に、選挙するの…? | トップページ | 大連立への警鐘 »