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2011年5月16日 (月)

災害時に倉敷はどうなる?

 昨15日夕方、福島支援活動についてカンパや物資でご支援いただいた方々向けに、報告会を行った。一時間にわたり支援の内容や現地の状況などをお話した。既にこのブログなどで感想として書いたような内容ではあったが、週末のご多用の中にもかかわらず40人以上の方がお運びをいただき、耳を傾けていただいた。改めてご支援に対し深く感謝申し上げる。また来月水島でお話する機会をいただくことになったし、どちらなりとも機会をいただければ自分の体験をお話してゆきたいと思っている。

 そしてやはり多くの方の関心が集まったのは「災害時に倉敷ではどうなるのか?」ということ。もともと倉敷の大半は海を干拓して造られた街であり(拙文「倉敷・早島の地名を歩く」参照)、過去に水害の記録は少なくない。また水島以外は空襲を受けなかったために、美観地区のみならず風情のある街並みや細い路地が各地に点在するのは街の魅力でもあるのだが、同時に地震や火災対策という観点では難を残す面もある。そもそも台風なども含めて災害が少ないので、正直自分も含めて防災意識はあまり高くなかったのではないか。

 昨日は旧倉敷や水島・福田の方が多かったので、それらの地域について言えば、東南海・南海地震の現在の想定では、M8.5で震度5強程度の地震が起こるということになっており、地震から2時間~2時間半で最大2~3mの津波が到達するということだ。津波は地震から少し時間もあるので、地震の難を逃れたら、冷静にただちに連島の山や種松山方向に避難すれば、津波で命を失うリスクは減る。健常であれば徒歩で行動しても十分な時間がある。しばらく待てば、旧倉敷方面からの支援も期待できるだろう。

 報告会では、福島第一原発から6Kmの浪江町で被災された歯科医の山村先生が、「いざという時に人は『おびえて立ちつくす人』と『とっさに体が動く人』にわかれます。それが生死をわけたのを見てきました」とおっしゃっていたのが、何よりも印象的だった。とっさに正しく動けるかどうかは、日頃の意識のありように左右される。

 今回の災害にてわかったこと。それはどんな高い堤防があっても、いざという時に立ちすくんだ人たちや、ましては津波見物に行った人もいたようだが、そういう方々は残念ながら戻ってくることは無かった、ということだ。ひとりひとりが、まず自分で自分の身をを守ろうと行動する意識を持つことこそ、人として持つべき“芯”なのだと思う。それが大事な人を悲しませないために必要なことなのだ。大災害の破壊現場を直接見てきたものとして、しっかり呼びかけてゆきたい。

追伸)菅政権の本質を実に的確に突く記事があったので、一読をおススメします。『政府は安易に権力行使するな 大震災に寄せて 外交評論家・岡本行夫

【参考:倉敷市・早島町のハザードマップ一覧】

倉敷市 地震ハザードマップ(建設局建築部建築指導課)

倉敷市地震危険度マップ(建設局建築部建築指導課)

倉敷市津波ハザードマップ(防災危機管理室)

倉敷市洪水避難地図(防災危機管理室)

早島町防災マップ(倉敷川氾濫時浸水区域図)

※たくさんあって分かりにくいんだけど、今回のような「大地震+津波」災害の場合は、まず「地震ハザードマップ」などで自分の地域がどのくらい被害を受けるかを確認し、それから2時間くらい後に津波がきて「津波ハザードマップ」の色がついたところのものが流れる、と読めばよいのではないだろうか。

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コメント

震災後の停電対策もお願いしますよ。東電労組は酷いですよこの原発問題のさなか日本橋 浜松町の美白で大儲けした あの美白ビル(故鈴木そのこ)を40億で購入したそうです、しかもキャッシュです。原発問題で多くの人が非難生活を強いられているさなか 東電幹部の気が知れない 経営陣も労組幹部もどうかしているのではないか厚顔無恥の東電幹部をリストラせよ政府も電気料金、消費税値上げなど唱える前に東電と官僚の癒着を一新せよ株主にも責任をちなみに静御前は日航でパーになりました(´Д`)。

投稿: 静御前 | 2011年5月17日 (火) 01時39分

まずは、国会議員に復帰して、早く「菅政権」を倒してほしいです。
民主党が提出する「人権侵害救済法」の中身が日本人を中国人などが支配することを目的としている日本解体法である。
日本人の「主権」に対する希薄さにもっと活を入れてほしいです。それでないと、中国の属国になってしまいます。虎視眈々と狙っている海千山千の国々に囲まれているのが知性的の日本です。このことをもっと周知させてください。

投稿: うるさこちゃん | 2011年5月25日 (水) 09時32分

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