面白うてやがて哀しき大連立
県議選も静かながら熱を帯びる昨今、にもかかわらず「大連立」の話が報道上を飾っている。確かに今は非常時、そういう方向性も一つの選択肢としてはあるのかもしれない。浪人中の身としては仮にそうなるというのであれば嫌も応もない。執行部の判断に従うのみ。
ただ、いくつか留保点がある。賛成できるもの以外は賛成してはいけない。震災復興のために連立するのであれば、それ以外の政策でもともと対立しているものを、「連立を組んだから」という理由でウヤムヤにするのは本末転倒だ。与党が自民党の政策をすべて丸のみする場合のみ連立に応ずるべきである。また、地震発生時に追求していた菅総理の違法献金問題などは、棚上げになっているだけで帳消しになったわけではない。そのあたりについて、政権内部にあってもけじめをつけさせるべきである。意見が合わなければ速やかに辞任する決意がいるし、個人的にはいったん連立組んでもすぐ対立してオシャカになる可能性が高いと思う。そうならなければ、日本の政党政治は死んだということ。いずれにしても「やがて哀しき」ものだ。
僕はよくわからないんだけど、今時点で最大の危機は福島第一原発事故だと思う。この問題の帰趨は、政権の枠組みとは全く、全く関係ない。大連立が何を解決するというのか?また、復興支援について協力するというのは、自民党のみならずほぼ全野党一致できるはず。にもかかわらず大連立の話が出るのは、極めてウサン臭い。なんとなく、政権を延命させたいだとか、与党になって心地よい思いをしたいとか、そういう臭いがしてならないのだ。また大連立について、民主党内部の声も聞こえない。大連立なんて、民主党に有為の人材がいないといわれているようなもので、民主党諸氏にとっても恥辱以外のなにものでもないと忖度するが。そういえば民主党は会派的に分裂してたよね。そもそもまとまれるのか?これもウヤムヤになってるけど。
いま国難において、国会も一丸になって力を合わせて頑張ってほしい…というのは間違いなく今の国民の悲願だ。また、黄川田徹議員や小野寺五典議員はじめご家族が被災された議員だっている中、国会もその期待に応えたいという気持ちもあると信じる。その上で、その思いをわが身の保身に悪用しないだけの理性があることを、各党執行部および現職議員諸氏に期待してやまない。
| 固定リンク
「18.国会・政局」カテゴリの記事
- 厚生労働省分割反対論(2018.08.08)
- 公職選挙法の一部を改正する法律案 賛成討論(2018.07.18)
- 厚生労働委員長 高鳥修一君解任決議案 反対討論(2018.05.24)
- 衆議院解散・総選挙にあたり(2017.09.28)
- 衆議院解散・総選挙にあたり(2012.11.16)
「24.東日本大震災」カテゴリの記事
- 責任感のある人が辞任し、無い人が残った。(2011.07.06)
- 100日以上経った津波被災地の今。(2011.07.04)
- 三日目・隊長のお言葉(2011.07.02)
- 穴場発見!(2011.07.01)
- 災害ボランティア一日目(2011.06.30)
コメント
gaku先生のお考え、しかと拝読しました!!わかりました!本当はわかってないかも知れませんm(__)m
素人の私には、弱い頭の私には難しい。
不謹慎を承知で申しますと、私の単純脳では、大連立でもして憲法改正できるのは、こういう時にでもならない限り永遠にこないのではと思うほど現憲法の改正のハードルが高いことです。
ものすごく不謹慎な私の夢で申し訳ございません。
いったい、いつになったらGHQにはめられた憲法変えられるのだろう。ちくしょー!日教組大嫌いだ!共産党大嫌いだ!
投稿: かめ | 2011年4月 3日 (日) 19時27分
賛成できるもの以外は賛成してはいけない。
「連立を組んだから」という理由でウヤムヤにするのは本末転倒だ。
政権内部にあってもけじめをつけさせるべきである。
大連立の話が出るのは、極めてウサン臭い。なんとなく、政権を延命させたいだとか、与党になって心地よい思いをしたいとか、そういう臭いがしてならないのだ。
・・・日本の最高指導者と信じています!本気で。
投稿: かめ | 2011年4月 3日 (日) 19時38分
ちくしょー!!連立して憲法改正。これが私の夢なのに・・。岳先生が総理大臣になるのが夢なのに。
悔しいので私が普段していることを書くのである。荻野目洋子さんのブログに、川島あいのブログに、渡邉美樹のブログに、宇多田ヒカルにメールを送って、そんなことばっかり私はしているぞ~。
日本が大変なのに私はこんなことをしています。
そんなノリで岳先生のブログもミーハーに読みまくってるぞ~!
投稿: かめ | 2011年4月 3日 (日) 20時26分
>震災復興のために連立するのであれば、それ以外の政策でもともと対立しているものを、「連立を組んだから」という理由でウヤムヤにするのは本末転倒だ。
確かにそうですね。
例えば枝野長官は今「それなりに頑張っている」っぽく見えるのであの人の「革マル献金問題」は世間からは忘れられてしまったみたいですが、うやむやになってはいけませんよね。
と言いつつ、必ずしも大連立を組まなくても、もう既に自民党さんは政府と協力しつつ(時に政府以上の働きをしつつ?)震災対策に取り組むことができてますよね。
「それだけでは足りない」というのが大連立推進派の言い分なんでしょうか。
それなら「大連立によって具体的に何ができるようになるのか」を示していただきたいものです。
投稿: 観音寺 | 2011年4月 4日 (月) 00時41分
今回の県議選は接戦でしたね ヒヤヒヤしながら自民党候補者の当選を祈ってKCTテレビに見入っていました。倉敷、都窪郡、総社、玉野 全て自民党候補者当選となり本当によかったですね今後、更に野党自民党巻き返しの風が吹きますよう祈っています(^ー^)。
投稿: 商い人 | 2011年4月11日 (月) 01時15分
本当に胡散臭いですね、大連立。そんな事しても原発問題解決には何の役にも立ちませんよね。原発といえば、福島の知事さんはまたもや東京電力との面会を拒否されたそうですが、その拒否の意味もよくわかりません。県民を代表して怒っていると言われるのかもしれませんが、怒ったところで問題は解決しませんし、拒否した事をマスコミに公表しても解決しません。以前調べた事があるのですが今の日本は原発の電力が無ければやっていけないそうですね。私自身全面的に原発賛成という訳ではないのですが、冬は暖かく夏は涼しく家や店や会社で過ごせるのも原発のおかげです。今回の事故で原発関係者の方達は本当に一生懸命頑張って下さっていると思いますしそのご家族の方達も不安や辛い気持ちを抱えて支えてらっしゃるんだと思います。このまま原発を非難し続けても何も生み出さない、まずは向き合い話し合う事が大事なんだと言う事にあの知事さんが気付いてくれたらと思います。
投稿: ぷち | 2011年4月11日 (月) 18時17分