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2010年10月18日 (月)

『問題は、躁なんです』-もしかしたら民主党も。

 春日武彦著『問題は、躁なんです 正常と異常のあいだ』(光文社新書)を読んだ。読んで字のごとく、鬱病とならぶ精神疾患である躁病について記した本なのだが、ここで表現されている状況が、どうも民主党政権にピッタリと思えて仕方がない(とはいえこういう文化批評自体も本書の対象だったりするのだが)。

 この本では、躁を構成する三大要素として

(1)全能感
(2)衝動性
(3)自滅志向

 があるとしている(p.23)。

 このうち(1)は、「政治主導」という美句のもと、財源のアテのないマニフェストや国会での専横、小沢一郎氏に見られる司法への根拠なき批判や介入、果ては天皇陛下の政治利用まで行う民主党の思いあがりにピッタリ。

 (2)についていえば、尖閣問題の対応で突然方針転換して中国の圧力に屈してみたり、ガソリン税の暫定税率撤廃というマニフェストにも書いた方針を急に白紙に戻してみたり、そういえば事業仕分けでJAXAの予算を削っておきながら人工衛星「はやぶさ」のカプセルが地球に戻ったとたんに復活させてみたり。普天間問題で「勉強したら沖縄に海兵隊は必要だと思った」と総理大臣が言葉をひるがえしたり。一貫性がないにもほどがあるが、これも「衝動性」と言われれば説明がつく。

 そして(3)。これは説明を要しない。本書から引用する。『あの調子では早晩、大損をしたり他人に怨まれたり、笑い物にされたり、信用を失うことは目に見えている。取り返しのつかない事態になりかねない。その危うい感触は、500メートル向うは切り立った断崖絶壁となって落ち込んでいる平原をまっしぐらに突き進んでゆくオートバイを思わせる』。現民主党政権のあり方として感覚的にとても納得できてしまうのだが、皆さんいかがだろうか。

 なお本書によると『躁病の治療は、実に大変である。何度も述べているように、患者は自分を病気とは思っていないことが多い。そんな相手にあなたは病気だと伝え、薬を服用することを了承するだけで医療者としては大変なエネルギーを消費する』との由。幸いにして政治の場合、その任にふさわしくないと判断されるのであれば選挙によって強制的に交代させることができる。有権者の皆さまの賢明な判断に、本当に本当に日本の将来は懸かっているのです。

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23.雑感」カテゴリの記事

コメント

「民主党政権は躁病的」これは新説ですね!!言われてみれば確かに当てはまりますよね。危険すぎる・・・

投稿: 観音寺 | 2010年10月20日 (水) 16時06分

江田五月大先生が中国で日本国民がいらだたせているという発言をされたみたいですね。民主党の表現の自由、集会の自由を否定する発言はこの国を中国のような言論統制国家にしたいのかと背筋が寒くなります。
自分に都合の悪い意見を封殺しようとする江田五月大先生にフリーハンドを与えた岡山の有権者の見識のなさには同じ県民として情けない限りです

投稿: 倉敷市民 | 2010年10月21日 (木) 01時21分

実に明快で鋭いご指摘だと感服いたしました。(うん!実に素晴らしい!)

以前、前原大臣は小沢元幹事長の横やりに「二律背反することを言われても困る!」とキレていましたが、元来政治って利害が背反する問題に現実的な折り合いをつける地道な作業のハズです。

現実認識が甘いのは今に始まった事ではないようですが、背反する両極に出来ない約束を重ねてかすめ取った政権は・・・開き直ると「躁病」になるしかなかったのかも知れませんね。

健忘症の菅防長官の一人ハシャギ答弁や、陽気でニコニコ閣僚の役人作文答弁、意味の分からないヒステリックな大拍手で盛り上がる民主党議員・・・。

躁病の為政者達と、日々憂鬱になっていく鬱病の国民。
勝ち組負け組?などという二極化よりも、この乖離現象って実はもっと深刻な危機じゃないでしょうか。

随分と肌寒くなりました。くれぐれもご自愛下さい。
日々の活動、是非頑張って下さい。
正しい声は必ず心に刻まれますもん!!

投稿: 龍義 | 2010年10月21日 (木) 21時50分

 『最終版 インディージョーンズ』
最近、私は霊示を受けまして過去が見えてきました。神武天皇は紀元前660年ではなく、紀元前5660年頃に実在する人物だったようです。神武天皇こと「神山門イワレ彦の命」は、実は私でありました。
 卑弥呼の後の二代目女王は私の親でして、キミコ女王と呼ばれていたようです。
 シェ-!!
未来も見えてきました。なんと岳先生は日本初の大統領となるであろうということです。
 ガクッ!!
問題は、「あ、そう」なんです。(昭和天皇風に)

投稿: かめ | 2010年10月22日 (金) 15時15分

岡山県は、まさに民主党王国になりつつあり…、情けない…自民党は参院戦で自民党を敗北させた岡山県民へ更なる重大な国起こし、県起こしを成すと言う事をもっともっと伝えてくださいコツコツと見えない努力が身を結ぶ…??でもアピールをもっと今いち自民党が見えない感じですね~岡山県。しっかりーっ

投稿: 静御前 | 2010年10月23日 (土) 01時11分

経済ニュースWBSでJOG MECにより東シベリア海底で中東より高品質原油の掘削に成功したと伝えていました。掘削作業に日本の開発した掘削機が活躍するのですね世界に誇るスバラシイ日本の技術しかし、この原油をロシアが日本へ何バレル輸出してくれるのか??輸入減となると採算が取れないからと、これもレンホーさんが、エイホーと仕分けするのかも??。けれど、資源薄の日本は 資源大国と長~い良いお付き合い(掘削技術提携)をしなければ……と思いますね。がんばれジョグメック

投稿: 静御前 | 2010年10月23日 (土) 01時53分

岳さんに教えていただきたいです!
「国難といえる時に、自分だけ辞めて『はい、さようなら』でいいのか。」byル-ピー・ぽっぽ・鳩山様。

「少なくとも県外」の口先詐欺で、沖縄・日米関係・徳之島を大炎上させたルーピー鳩山様の「辞めるのやめた発言」は、「躁病のメビウスの輪」と解釈したらよいのでしょうか?

候補者を出せない民主党の状況を考慮したら、ルーピー鳩山様は直ちに衆議院議員を辞職して、沖縄知事選に立候補すれば良いのに!(立候補すべきだと思います!)
遅まきながら安全保障を学んだ成果と、長い間温め続けた腹案を矢面に立って訴えれば、「放火犯が消火しているぞ!」って、少しは見直されると思うのですが・・・。

アメリカ・ロシア・韓国に限らず、ルーピー鳩山様は行く先々で裏目外交を繰り返し、要らぬ火を付けて廻る「確信的放火魔政治家」であるのは明白です。
つけた火は、自分で消してもらわないと!

先ずは、大炎上させた沖縄の鎮火を県知事としてやるべきじゃないでしょうか?
総理大臣の時に「命がけで取り組む!」とと明言していたはずなんですが・・・総理を辞めたら懸ける命も無くなっちゃった?
じゃあ、議員なんかやっていても意味無いし!!!(激怒×∞!)

投稿: 龍義 | 2010年10月27日 (水) 07時20分

尖閣ビデオの編集意図不明=仙谷官房長官
時事通信 10月28日(木)17時53分配信

 仙谷由人官房長官は28日午後の記者会見で、尖閣諸島沖の中国漁船衝突事件を撮影したビデオ映像が約7分間に編集されていたことについて「(撮影した)海上保安庁なり(衆院に提出した)那覇地検が意図的に編集したのかどうか全く分からない」と語った。
 自民党の谷垣禎一総裁が恣意(しい)的に編集された可能性を指摘したことに関しては、「総裁も法律家だから、いくら検察庁が(証拠改ざん)事件を起こしたといっても、あまりその種の議論をしない方がいい」とけん制した。 


以上が記事の内容ですし、報道されていることですが、
「隠す」というのが面白いですよね。ここが、ポイントなのかも知れません。
 結論から言うと、中国の漁船がやったことは明々白々のビデオであることに違いないだけなのでしょうが、自民党側には見せず、民主党の首脳部には官僚が見せている。検察官僚は内部の組織が先の事件で非難を受けて状況が悪い。だから、民主党の首脳部に仮を創っているように推測できる。民主党の首脳部も、官僚と口裏を合わせてビデオを公開しないように努力している。
 中国は、日本がビデオを公開しないのは、日本側に都合が悪いことが隠されているのではないか?と疑いが強まり、いよいよ日本への非難を強める。
 なぜ、このビデオは隠され続けるのか。本当の狙いは何か。

投稿: かめ | 2010年10月28日 (木) 20時51分

小野です。こんにちは。記事は毎回拝読しています。

民主党が躁というよりも、日本人自体が躁ではと、思います。
目標のある集団は、一貫性があり、強いのはよくご存知だと思います。目標があれば、多少ぶれても、軸を戻そうとする共通した意識が働くはずです。けど、今の日本はそうではないと思います。

日本は、さしずめ目的地もなく、さまよう船のようなものだと思います。そしてその船の乗員(国民)が選んだクルーは民主党だった。そして船長は管氏。未だに目的地は不明。。。海賊に襲われても、まともに対処せず、なされるがまま。

国民全体が、幸せに生活していくために、どこに向かっていくべきなのか、大きな方向と、細かい道筋の地図というか海図があればいいんですけどね。

それが無いから、みんな不安にかられて、躁になっているのではないかと思います。難破船を描いた映画にでもありそうなシーンですね。

例えば、家族単位や個人単位の生活で、何年以内に何を目指す、とかいった具体的な数値目標を掲げてくれれば、漠然とした不安感は解消するし、それに向けて何をやらなければならないのかも明確になってくるのでいいと思うのですが。

いい例とは言いがたいですが、子供手当ては、身近なことなので、国民の関心も高く、一応、政治に目が向きましたよね。これと同様で、身近なことで数値目標(金額)が示されれば、漠然としたもやもやから生じる不安感は解消する方向に少しは向かうと思います。子供手当ての場合は、財源の裏づけから来る別な不安感がありますが。

そういえば、選挙の時のマニュフェストも公約も、日本の政党は具体的な数値目標をあまり触れずに、どうにでも解釈できる言葉しか載せていないですよね。だから、次の選挙の時に、公約などが守られたかどうかの判断がしづらいので、有権者は前の選挙の時の公約なんて忘れ、その時の気分で投票する無責任な投票行動の結果、その程度の無責任な政権を生み出す原因になっているのではと思います。

ところで、話は変わりますが、野党の仕事は、政権党を、いつでもひっくり返してやるぞとけん制することだと思います。けん制されることによって、政権党は緊張感を保つはずなのに、民主党政権は、緊張感は無く、漂っていますねー。野党のけん制の度合いが足りていないのではないかと思います。それとも現在で十分足りていると思います?

記事の内容からますます外れていってしまうのですが、ついでなので、もう一つ書かせてもらいます。三菱自動車は、次期コルトを海外生産にシフトしてしまいましたが、次は、水島製作所で生産しているギャラン(旧ランサー)かもしれません。同じ水島製作所の主力車種の軽四と異なり、ほとんどを輸出していますから。現在の為替相場では非常に厳しいはずです。

もしそうなったら、水島製作所の生産規模が半減してしまいます。自動車産業は裾野が広いため、倉敷、総社での多くの関係者や家族の生活はどうなるのだろうと心配しています。収入が無くなれば、地元に落ちる金も無くなりますから、地元経済が連鎖的に地盤沈下すると思います。その頃には電気自動車の生産が増えているから大丈夫だとか、水島は国内最大だから、大丈夫だとか言われていますが、電気自動車は、部品点数がガソリン車の10分の1程度しかないんです。つまり、下請けの裾野がそれだけ狭くなるということです。それに、水島は三菱の国内最大の工場でも、老朽化が激しいので、いい加減、大規模な設備の更新が必要な時期になっていると思います。というか過ぎています。更新するのか、海外に新たに建てた方がいいのかという話になりますが、資金の乏しい三菱がとるのは、はたしてどちらか。。。

毎度、橋本さんへの応援のコメントにならなくてすみません。けど、後半部分については、ご存知かもしれませんが、ご報告という意味合いなので悪くとらないで下さい。

投稿: 小野 | 2010年11月 3日 (水) 12時04分

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