神戸大学法医学教室訪問
今日の午前は、異状死死因究明議連の冨岡勉議員と二人で、神戸大学医学部法医学教室を視察した。朝から「のぞみ」に乗って新神戸に向かい、医学部の脇で冨岡議員と待ち合わせ、法医学教室に上野教授を訪ねた。
神戸市では監察医制度が機能している。神戸大学法医学教室と兵庫県監察医務室が大学内の剖検室等を共用して解剖等を行っている。法医学教室としては司法解剖約250例/年、承諾解剖約100例を実施。また監察医務室は昨年で1507例の検案を行い、うち解剖まで行うのが995例。これらを県の常勤医師1名、非常勤医師12名、あと非常勤の臨床検査技師等がサポートでつく体制で実施する。解剖率は自殺等死因が明白なものを除くと8割を超える。職務としては過酷と言うべきであろう。冨岡議員が「体を大切にしてくださいよ」としきりに心配していた。
(写真:観察医務室の建物に入る冨岡勉議員)
教育・研究を目的とする大学という組織と、社会からの要請で行われる検案・解剖という業務との摩擦も少なくないようだ。日本法医学会ではこの神戸大学をモデルとした方式を提案しているが、現場では敷地の狭さもありご遺体の搬入や駐車場の確保など、コマゴマしたご苦労もあるようだ。県の予算も厳しく「他の県ではやっていないのに…」と言われることも少なくない。そういう話は現場に行かないと聞けない。議連の提案を考える上で、大変参考になった。ありがとうございました。
その後ポートアイランドにて(財)先端医療振興財団先端医療センターを見学。冨岡議員とともに田中絋一センター長と懇談。ポートアイランドにて高度な先端医療研究施設が集積していることに眼を見張る。法医学教室のいささかうら寂しい状況とのギャップに少々戸惑いつつ、昼過ぎに岡山に戻る。
午後から企業等あいさつ回り。今日もいい天気で暑いくらい。
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コメント
★☆★橋本岳さんのブログに出会えたおかげで、『法医学』や『監察医』という言葉に触れることが多くなりました。『縁の下の力持ち』という言葉がありますが、この分野に携わっている方々を、『縁の下』ではなくて、『大黒柱』と呼ばせていただきたい気持ちになりました。★☆★☆★
投稿: 天然石ネックレス | 2009年5月 1日 (金) 12時25分