僕はなぜ野次るか
昨日は終日倉敷・早島で挨拶周り、夜新幹線で上京。今日は朝、党農業基本政策委員会に出席した後、衆院予算委員会。夜、母校の懇談会に出席し、夜新幹線で倉敷へ。ちなみに明日はまたサンライズ出雲で上京、明後日午後帰倉の予定。ふう…。
衆院予算委員会二日目は、野党の質疑日。前原誠司議員、馬淵澄夫議員、長妻昭議員、そして菅直人代表代行と民主党オールスターキャスト。今日はその中でも特に菅代行の質疑では、先輩のご配慮をいただき最前列の理事席にて存分に野次らせていただいた。
なぜ、野次るか。それは、納得いかない議論が多すぎるからだ。自分の都合の良い部分のみを取り上げ、政府の取り組みや自分に都合の悪いことに触れず、レッテルを貼り、誤解を与えうる数字の使い方をし、言葉の曖昧さを逆手にとって不当な非難を行い、揚げ足取りに終始し、根拠に欠ける絵空事を言い、皮肉や当てこすりで不快感を与え、とにかく決め付け、答弁させずに次のテーマに移る。こういう質疑に対して、議員の一人として黙って聞いているわけには行かない。おかしいものはおかしいと表明しなければならない。でなければそのような議論を根絶することは、出来ない。だから野次るのだ。
たとえば、長妻議員が今日も言っていたが、「天下り団体に血税が毎年12兆円も垂れ流し」という表現。これは、僕は一昨年の夏、衆院内閣委員会の二回にわたる質疑(議事録1、議事録2)で民主党馬淵議員に過大な表現と認めさせた数字だ(その時は「半年で5兆9000億」だったが)。にも関わらず長妻議員はその数字を使い続け、国会の外でも聞くようになった。だから注意喚起すべく野次るのだ。「おかしい」と。
別段、のべつまくなしに野次っているわけではない。誠ある公平な態度で議論を積み重ねる質疑や、切れ味鋭く新たな視点を提示する質疑、また重大資料を提示して政府の姿勢を問いただす質疑、そういったものには野党の質疑であっても拍手や同意の掛け声も送る。僕は、国会での議論を心あるものにしたいだけなのだ。
なお、野次は子どもの教育上良くないと言われることがある。確かにそういう面もあるかも知れない。しかし学校の授業の場合は先生と生徒の関係は同格ではない。生徒は先生の話を静かに聞かなくてはならない。一方で国会では、総理大臣だろうと一年生議員だろうと、議員としては同格である。おかしな議論を黙って聞いていなければならない筋はないし、そのようなものを黙って見過ごす方がむしろ議員としての責務を果たしていないと考える。
実は、今日はちょっと反省している。菅代表代行の質疑の際、本人の人格を否定するようなヤジを発してしまったからだ。要するに「馬鹿か」と言ってしまったのだ。こういう野次は国会の品位を汚すので、良くない。菅代表代行には深くお詫びを申し上げます。今後このような野次は慎みます。たとえ質疑を聞いて、そう思ってしまったとしても。
まあそれはそれとして、個人的にはあまりにも、本会議・委員会での討論や質疑が世の中の方の注目を浴びな過ぎると思っている。国会議員にとって質疑の場こそが戦場であるべきだ。にも関わらず、与謝野大臣から「(民主党の財源論について)不正確なものだ」と言い放たれて、菅直人代行「じゃ、テレビの前でディベートしましょう!」とか言っちゃ、いかんのですよ。予算委員会で、まさにその場でするべきなんですよ。カメラも入ってるんだから。予算委員会理事でありながら、なぜテレビの前でとか言い出すのか。やっぱり憤懣やるかたない。
| 固定リンク
« 中国ポリテクカレッジ | トップページ | 誕生日 »
「18.国会・政局」カテゴリの記事
- 令和6年度の解散総選挙にあたり(2024.10.09)
- 厚生労働省分割反対論(2018.08.08)
- 公職選挙法の一部を改正する法律案 賛成討論(2018.07.18)
- 厚生労働委員長 高鳥修一君解任決議案 反対討論(2018.05.24)
- 衆議院解散・総選挙にあたり(2017.09.28)
コメント
国会の野次なんて、体育会系1年生坊主のルーチンワークかと思っていたら、意外な「こだわり」があるんですね。これからも野次に精を出され、『ヤジ・オブ・ザ・イヤー』を獲得して、2年生になったときには、是非とも「議事進行係」に昇進してください。
投稿: 浜野 芋太 | 2009年2月 5日 (木) 00時44分
昨日はそれで前列でしたか しっかり質問者の後ろに映っておられましたね
質問者の内容についても さもごもっとものように聞こえてきます
それにしても 首相のあの薄ら笑いの表情で質問者の話を聞かれているのが ちょっと 気になります
内容にばかばかしいとは 思いますが
どうでしょうか
投稿: ギンガマン | 2009年2月 5日 (木) 12時22分
テレビカメラと委員会のカメラでは
大きく違いがあります。ポイントは編集権です。
昨年末の参院法務委員会での
国籍法改正案採決時の動画をご覧頂きたいです。
投稿: なーちゃん | 2009年2月 5日 (木) 15時10分
「あなたは、なぜ野次るのか。」
『なぜ、野次るか。それは、納得いかない議論が多すぎるからだ。自分の都合の良い部分のみを取り上げ、政府の取り組みや自分に都合の悪いことに触れず、レッテルを貼り、誤解を与えうる数字の使い方をし、言葉の曖昧さを逆手にとって不当な非難を行い、揚げ足取りに終始し、根拠に欠ける絵空事を言い、皮肉や当てこすりで不快感を与え、とにかく決め付け、答弁させずに次のテーマに移る。こういう質疑に対して、議員の一人として黙って聞いているわけには行かない。おかしいものはおかしいと表明しなければならない。でなければそのような議論を根絶することは、出来ない。だから野次るのだ。
たとえば、長妻議員が今日も言っていたが、「天下り団体に血税が毎年12兆円も垂れ流し」という表現。これは、僕は一昨年の夏、衆院内閣委員会の二回にわたる質疑(議事録1、議事録2)で民主党馬淵議員に過大な表現と認めさせた数字だ(その時は「半年で5兆9000億」だったが)。にも関わらず長妻議員はその数字を使い続け、国会の外でも聞くようになった。だから注意喚起すべく野次るのだ。「おかしい」と。』
まるで、自分は国民のために正しいと信ずることを言っているだけだと言わんばかりだが、あなたが1974年生まれの2月5日という聖徳太子の死んだ日(生まれた日?)から1300年目に生まれてきた、聖徳太子の生まれ変わり・本人そのものであり、憲法改正を実現することを民衆には知らせずに勝手に天上界で決めてきたことをこの世で実現するべく生まれてきたことを、あなたもほとんどの日本人も知らないかのようだ。しかし、仏陀が2600年目に生まれてきており、あなたも同じ時代に生まれてきていることを、私は気づいているよ。危機的な状況をいつのまにか創って、あるべき国家像を実現する政策を選ばせる天上界のいつもの手段によって、民衆の意志を拘束して天上界の理想を実現させる働きを私たち一般人は、黙って従うしかないことに、「簡保の宿」の出来レースを見せられてるのと同じ悲しみを感じるのは気づいている私だけなのかも知れませんね。
投稿: 聖徳太子 | 2009年2月 5日 (木) 15時18分
私は大学生です。
この討論を親と見てました。
舛添が景気対策についての意見を述べた後の流れ↓
管「厚生労働大臣が景気対策について発言されるのはどうかと思いますが・・・」
舛添「私もあなたもこの国の事を考える国会議員、例え厚生労働大臣であろうとも、景気対策について言及するのは全く問題ないはずだ」
場内から拍手
管「私も厚生労働大臣が景気や道路や農業などに言及する事はおかしいとはおもいません」
ざわつく場内
管、後ろを振り向き「うるさいですよ、静かにしてください」
意味不明でした(笑)
それにしても、民主党の中でも前原さんは良識が少しでもあるのかと思ってたので物凄くがっかりしました。
麻生総理本当良く頑張ってますね。
私はそれ程麻生総理を意識してなかったんですが、本当よく正義を貫き通してるなと感心しました。民主党よりだった親が最近民主党はダメだと言うようになって来ました(笑)
生放送を見せるべきですね。
ニュースやワイドショーは反政府ですから。
投稿: うさぎ | 2009年2月 5日 (木) 20時09分
同感です。
今民主党の馬淵澄夫が高速道路事業の費用負担に目を向けることなく、高速道路を無料化すると国民に便益が得られると言っているのが愚かとしか言いようがないと感じた。揚げ足ばかりとって不毛な議論をしている。自民党が堕ちたとこそいえ、民主党に政権担当能力があるかという問題については甚だ疑問だと思うた。
投稿: 松田周一郎 | 2009年2月20日 (金) 16時14分