14.法曹養成制度

2009年4月24日 (金)

法曹養成制度について提言

 朝8時から、党司法制度調査会、法曹養成・法曹教育及び資格試験のあり方に関する小委員会、法務部会、文部科学部会、文教制度調査会合同会議(長い…)。法曹養成問題について議連の緊急提言を河井克行事務局長から発表し、フリーディスカッション。提言はウエブページにアップしたのでぜひお目通しを。せっかくの提言をただ「尊重します」で終わられては無意味なので、今後の小委員会での取り扱いを明確にするように迫る。最終的に、保岡興治・司法制度調査会長兼小委員長から、議連の代表に入ってもらって議論する由、言質をいただく。よしよし。

 その後衆院経済産業委員会。独占禁止法改正案がテーマ。課徴金制度の見直しについての議論。お昼をはさんで14時前に採決。夕方「のぞみ」で倉敷に戻り、夜の会合に出る予定。ここ最近はほぼ毎日新幹線か飛行機に乗ってる気がする。

 全然話は変わるが、「いいひと。」も大変なんだろうな。。。

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2009年4月 4日 (土)

ここしばらくの出来事

 ここしばらくバタバタしていてブログの更新が滞ってしまった。その間にはいろいろなことがあった。4月1日の経済産業委質疑以降、あったこと。

 4月2日、異状死死因究明制度議連にて作家の海堂尊先生が講演。Aiを論じ、皆聞き入り、まさに「無人の野を行くが如し」。

 同日、与党国家公務員の給与に関するプロジェクトチーム。「公務員ボーナス、前倒しで減額を=政府に対応求める-与党チーム」としてニュースになった。人事院勧告も前倒しすることとなり、政府提案にするか議員立法とするか様子を見ることに。

 4月3日、衆院法務委員会で質疑。死因究明制度について。法医学教室は消滅の危機に頻しているが、あまりにも各役所の対応が他人事なので怒る。

 同日、法曹人口と法曹養成を考える会勉強会。法曹人口の目標50,000人の根拠や、予備試験の在り方について議論となる。高村正彦会長は、やる気だ。

 そして3日の夕方に新幹線で帰倉。車内で森見登美彦『夜は短し歩けよ乙女』を読む。『四畳半神話体系』もそうだが、この人の本を読むと、京都ってすごく素敵な街に思える。歴史ある古ぼけたものを宝石のようにきらめかせて見せる魔法がかかる。こういう作品が出るのが都市の懐深さだ。そういうえば梶井基次郎の『檸檬』も京都の丸善だった筈。

 今日は桜は見頃なのだが残念ながら雨。また北朝鮮がテポドン発射の発表をした連絡もあり緊張感が走る。大橋賢・倉敷市議会議長の盛大な就任祝いに出席してお祝い。その後、児島瀬戸大橋祭り。春・秋に開催され普段は大賑わいの児島瀬戸大橋祭りだが、雨模様で今日はやや少なめ。しかしそれなりに人出はある。明日晴れたらいいですね!と言いながらご挨拶して歩いた。

 明日が晴れ、お祭りやお花見が賑わいますように。なむなむ!

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2009年3月26日 (木)

法曹養成制度の問題

 朝、衆院総務委員会にてNHK予算の採決。会合一件をはさんで平成研究会総会。明日来年度予算と関連法案成立の見通しだが、その議事の説明などがあった。

 午後、「法曹養成と法曹人口を考える国会議員の会」第三回会合。

 橋本は事務局次長。事務局長であり仕掛け人の河井克行・元法務副大臣のブログ「あらいぐまのつぶやき」に寄せられた膨大なコメントから、主要なものを抜粋して事務局として議連メンバーに紹介した。司法関係者の方のコメントが多いせいか論理的なコメントも多いし、厳しい生活が伺える切実なコメントも少なくない。読みあげていて、やりきれない。

 法曹養成制度について、前回勉強会で法務省、文部科学省、最高裁判所に浴びせられた数々の質問(二回試験の不合格者数の増加についてどう考えるか、法曹需要の検証はどうか、予備試験の制度設計をどう考えるのか、etc...)に対する回答を聞くのが今日の主題。が、最初の質問に対する法務省の回答「残念だと思います。一時的なものか構造的なものか判断ができないので、よく見極めて対応します」という時点でズッこける。以後40分にわたり延々と答弁が続くが、切実感との無さと溢れんばかりの他人事感は、救い難い。

 高村会長、渡海元文相をはじめ出席議員からは激しく質問、意見が出されるも、課長レベルに話をしても仕方がない。怒りと憤懣は党司法制度調査会および法曹養成の在り方に関する小委員会に持ち込むしかなかろう。

 そもそも。

 司法制度改革の一貫として、法科大学院(ロースクール)が設立され新司法試験が導入された。同時に法曹人口拡大のため、平成22年頃に「質を確保した上で」年間3,000人の司法試験合格者を養成すること、と閣議決定されているのが事の発端。ところが、法科大学院のレベルがが玉石混交(平成20年試験で合格者0人の学校が3校ある)、弁護士が増えすぎて供給過剰、そもそも法科大学院に通える経済的負担ができる人しか基本的に司法試験受験資格が得られないなどの課題が指摘されている。昨年一年生議員有志で勉強会を行い、新司法試験受験資格の見直し、司法試験合格者数の見直し、司法制度改革の検証の三項目を鳩山邦夫法相(当時)や保岡興治・党司法制度調査会顧問らに申し入れを行った。この議連はその拡大発展版である。

 今、個人的には以下のように思っているところ。認識の誤り等あれば、ぜひご指摘いただきたい。

1.そもそも、年間3,000人養成、総員50,000人を満足させる需要がないのでは?

 例えば産科では愛育病院や日赤医療センター(ここは数は足りてるみたいだが)といった都内大病院でも労働基準監督署から是正勧告を受けるような労働状況、地方に行けば順次壊滅中である医師の不足具合と比べ、どう考えても「弁護士不足」に対する社会的切迫感は、無い。むしろ就職難とも言われる。需要見積もりが甘かったと言わざるを得ないのではないか。早期に検証し過ちは正すべき。

2.法科大学院が多すぎるのでは?

 一方、そもそも法科大学院の数が多すぎる。平成21年現在、定員合計5,785人。今後増やす筈とはいえ現時点では合格者数約2,000人。しかも三回不合格で受験資格を失う。リスクを背負って大学院に通ってこれでは辛い話である。教員も充足が困難となっている。既に供給過剰状態の歯科医については、昨年末に厚生労働大臣と文部科学大臣の間で歯学部定員削減の合意をしている。当面、同様のことを考えるべきではないか。

3.予備試験っているの?

 法科大学院に通わないで司法試験受験資格を得るルートとして、予備試験という制度がある。説明によると「法科大学院修了程度の能力があるかどうかを測る」ための試験とのことだが、どうせ司法試験そのものがあるのだから無駄な気がするのだが…。むしろ無くす(=司法試験受験資格の法科大学院修了要件を外す)方が、多様な人材を法曹に取り込むという司法制度改革の趣旨に合致するものとも思うのだが。ついでに、三振制限も余計なお世話ではないか。

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2009年3月13日 (金)

法曹養成と法曹人口を考える国会議員の会


 今日は国会フル稼働。衆院の各委員会が朝から一斉に開会しており、僕も総務委員会と経済産業委員会のかけもちを余儀なくされる。午後衆院本会議の後も引き続き両委員会のかけもち。

 その合間を縫って「法曹養成と法曹人口を考える国会議員の会」という新たな議連の設立総会。会長は高村正彦元防衛相、事務局長は河井克之前法務副大臣。昨年、一年生議員でこの問題について勉強会を重ね、当時の鳩山邦夫法相に提言を行った。その発展形として党内をあげての議員連盟として設立することができた。

 今日は日弁連、および東海大学法科大学院教授の鈴木仁志氏をお招きしてヒアリング。法科大学院の設立など急速な法曹養成の拡大で、質への懸念が強いようだ。鈴木氏に至っては「制度的に未熟者を育てている気がする」とバッサリ。やはり信頼できる司法であってほしい。引き続き関心を持って議論に参加してゆきたい。

 委員会終了後、新幹線で帰倉。雨が降っていた。

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